○世界初の民間ユネスコ協会
日本が敗戦の荒廃と混乱のなかにあった1945〜46年当時、「心の中に平和のとりでを築こう」という憲章を掲げてユネスコが誕生したという報道は、多くの日本人に復興への光明として受け止められました。
土居光知氏・桑原武夫氏(東北大学)、上田康一氏(外務省東北終戦連絡事務局)などが中心となって、仙台ユネスコ協力会を発足させたのは、ニュースに出会ってから1年もたたない1947年7月19日、世界で最初のユネスコ協力会(後のユネスコ協会)の誕生でした。その後日本全国に
ユネスコ協会が設立され、1948年には50を数え、翌年には70を数えるまでになりました。
○国際社会への最初の復帰
世界で最初の民間ユネスコ協会としてスタートした仙台ユネスコ協力会は、ユネスコのジュリアン・ハックスレー事務局長にあてて、「戦争を拒絶し、平和をもりたてる運動は、国家の指導者や少数の人びとに委ねることなく、心に平和のとりでを固めた人びとによって広くすすめられるべきだ」とのメッセージを送りました。この手紙は世界中で大きな反響を呼び起こし、第2回ユネスコ総会では日本の民間ユネスコ運動が紹介されました。同時に日本国内でも、政府や国会にも波及し、政府・民間の協力による一大運動に盛り上がって、日本のユネスコ加盟への気運を高めていきました。
こうしたいわば国民的期待の中、1951年7月2日、日本は第6回ユネスコ総会で60番目の国としてユネスコ加盟を果たしました。ユネスコ総会の席上、前田多門主席代表は、「ユネスコ精神は、平和を愛する民主国家として再建の途にある日本にとって指導原理であります」と述べています。
同年8月、ユネスコ協力会連盟は、
日本ユネスコ協会連盟と名称を変更し、現在ほぼ全都道府県に約300のユネスコ協会があります。
○世界に広がる民間ユネスコ活動
世界では1947年、仙台に続いて、米国・デンバ−にユネスコ協会が誕生しています。また、1956年にはフランスにユネスコクラブが誕生、ヨーロッパではルクセンブルク、マルタで青年によるユネスコクラブが生まれました。1960年代に入ってからは、アフリカ諸国の独立にともない、各国の教育省やユネスコ国内委員会の奨励によって次々にユネスコクラブが設立され、同様にアジア、ラテンアメリカでもその数が増えていきました。
日本ユネスコ協会連盟は1960年代からアジア地域のユネスコクラブの活動を視察し、1974年7月にアジア地域のユネスコクラブ連合体として「アジア・ユネスコ協会クラブ連盟(Asian-Pacific Federation of UNESCO Clubs and Associations:AFUCA/アジア連盟)」を創設しました。初代会長には数納清日本ユネスコ協会連盟会長が就任しました。名称は後に「アジア太平洋ユネスコ協会クラブ連盟」に変更され、現在11カ国11団体が加盟しています。
次いで1981年7月に、「世界ユネスコ協会クラブ・センター連盟(World Federation of UNESCO Clubs, Centers and Associations: WFUCA/世界連盟)」がパリで創立され、初代会長に数納清日本ユネスコ協会連盟会長が満場一致で選出されました。2005年現在、世界各地でユネスコ協会やクラブの拡がりは89カ国、約3600団体(2004年度UNESCOによるアンケートに応えた数)にも及んでいます。
○「民間ユネスコ運動の日」
1947年7月19日、民間ユネスコ運動が世界に先駆け、日本で始まりました。私たち民間ユネスコ運動の担い手は、世界の平和を希求するためにさまざまな活動を実施することで相互の連帯を強め、世界と未来の世代に対してその存在意義を強くアピールするとともに、皆さまより一層のご理解とご協力を求めるために「民間ユネスコ運動の日」を定めました。
○制定の経緯
2004年9月に行われた第4回評議員会で、ユネスコ活動をより広く皆さまににアピールするとともに、ユネスコ協会会員間の連帯を強めるために「ユネスコの日」を設け、ユネスコ協会が全国一斉に活動してはどうかという提案がありました。これを受けて2006年1月21日の第440回理事会において、毎年7月19日を「民間ユネスコ運動の日」とすることが決まりました。
○ねらい
全国各地のユネスコ協会会員がさまざまな活動を行うことにより、広く皆さまに民間ユネスコ運動を知っていただき、運動への理解者、協力者を増やそうというものです。
○「民間ユネスコ運動の日」の活動日と活動内容
7月19日を含む(もしくはその直前の)土曜日・日曜日・第3月曜日(祝日「海の日」)を活動日とします。
各地のユネスコ協会では、UNESCOの
理念や「
世界寺子屋運動」、「
世界遺産活動」などの民間ユネスコ活動を紹介するために、コンサートやシンポジウム、展示会などを実施します。また、“平和への祈りと願い”を込め、地域のお寺や教会の鐘を鳴らす「
平和の鐘(かね・おと)を鳴らす運動」を行います。
各地のユネスコ協会については
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