ひろば

パンツ事件

神澤 貞臣 能登の先端の村で、私は5年生の春を迎えていた。「今日は身体検査がある日です。」とおっしゃる先生の声を、平気を装って聴いていた。実はパンツをはいていなかったのである。 友人の清は貧しい為に、下着が無くて、毎年いつも素っ裸で検診を受けていた。にこにこと屈託なく。これが、まさか我身にふりかかるとは。清の様にはとても振る舞えない。 万策尽きて、とうとうその時が来た。皆が見ているだろうな。だがそれは一人相撲だった。ゴムの切れたパンツがズボンの中に在ったのである。はからずも清の悲しみの一部を我が事の様に感じた。(3月9日、大動脈解離のために急逝されました。心よりご冥福をお祈り申し上げます)

平和と世界遺産

尾藤 正明 色々な国の世界遺産に接するのは旅の楽しみの一つです。自然遺産は素直にその美しさに感動します。文化遺産も歴史や沢山の人々の関わり合いの深さを知れば知るほどより感動します。土地の人に感動を伝えると,皆それぞれに誇らしげな喜びを表してくれます。 平和な美しさを愛でる素直な共感がそこにあります。奪い合い暴力破壊とは対極の世界です。人類の遺産として守りたいと願うたくさんの人々の心の結集が世界遺産です。世界遺産を愛することが平和を愛する象徴であり続けるよう祈っています。

歳月の重み

赤尾 道子 鎌倉湖、せせらぎの音、鳥の声、普遍の緑、季節は巡る。地球の温暖化、そしてエルニーニョ現象により、今地球は悲鳴を上げている。物質文明が進み季節感が無くなりつつあるのだろうか。散策の折、楚々とした野辺の草花を目にした時、生きる力と躍動を感じる。朗読の縁で1988年鎌倉ユネスコ協会創立と同時に入会した。 初代平山郁夫会長は貴重な歴史的文化財保護と破壊され失われた世界遺産の修復に心血を注がれた。私は先生と同時代を過ごし、ユネスコ会員であることを誇りに思っている。「人の支えが必要とする人を支える人こそ支えが必要なのである」。

時間の使い方

加藤 美恵子 「時間の使い方は、いのちの使い方そのものです」これは、私の尊敬する教育者羽仁もと子のことばです。時間は、誰にでも同じように与えられていますが、使い方によって、生き方が異なります。 在職中は、生徒たちに、この言葉を引用して、今の時間の使い方が、将来を左右するので、夢に向かって日々努力ように話してきました。 喜寿を迎えて、はて 私はどのように時間を使って来たのかしらと振り返って見ると、まさに今の私そのものです。 残り少ない時間を、私らしく生きて行きたいと思っているこの頃です。

古希からのスペイン語

多田 弘 私は、古希から一般社団法人横浜スペイン語センターで、スペイン語会話やラテンの歌を習う傍ら、副理事長として事業運営に携わっております。 鎌倉ユネスコが社会の安定と平和のために国内外で多彩な活動をされているとお聞きし、スペイン語圏の人々との国際交流を目指す横浜スペイン語センターにとっても学ぶべき処が多々あり、一昨年入会させて頂きました。 草の根レベルの国際交流と相互理解が世界の平和の実現の鍵をにぎるので、ユネスコ活動に参加して行きたいと思います。よろしくお願い致します。

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