再生可能エネルギー・スタディツアー

科学・環境委員会

11月9日から10日の2日間に亘り、山梨県所在の「柚ノ木水力発電所」「環境保全施設サントリー南アルプス白州工場」「三分一湧水館」並びに「ゆめソーラー館」の4施設を、19名(会員14名)の参加を得て見学した。
◆水力発電は効率が高くクリーンなエネルギー
「柚ノ木水力発電所」での説明は、山梨県企業局笛吹川水系発電所管理事務所技術指導官功刀稔永氏。その概要は次の通り。 当発電所は、笛吹川上流の広瀬ダムから取水し、導水路を通じ広瀬発電所・天科発電所を経由した水を落差246mを利用して発電する水路式発電所である。最大出力は、17,800kw、この電気量は年間3,400一般家庭世帯分の消費電気量であるが、この発電した電気は、昇圧して送電線を通じて東京電力へ売電している。 概要説明の後、功刀氏の案内で、落差246mの導水管を見望。発電室では発電の現況を見学して、第1の見学施設を終了。
◆水と命の未来を守る「天然の森」プロジェクト
第2の見学施設「サントリー天然水白州工場」では職員から全施設を次の通り案内していただいた。当工場を含むこの地域は、2014年6月「ユネスコエコパーク(南アルプス生物生息圏保存地域)」に認定され、当工場では、水と生命の未来を守る「天然水の森」プロジェクトを立ち上げ、また、自然環境保全をめざして、自然の力を利用(太陽光発電)、エネルギーの再利用(ボトル成型コアーの循環利用・水の分別回収)を行っている。 続いて、施設見学に移ったが、各施設は、メンテナンスの為、稼働しておらず、部屋の外側から窓越しに職員の説明をうけながら品質検査室(原水チエック・濾過・官能検査・化学物質検査・微生物検査・放射性物質検査)、製品出荷室(ボトリング・出荷)等を見学後、出荷前の天然水を試飲して、1日目終了。宿泊は石和温泉。
◆多種の小規模自然再生可能エネルギー施設の展示場
2日目最初の訪問は、山梨県から「北斗市エネルギーパーク」に選定されている「三分一湧水館」館長と山梨県環境検査センター検査課長清水源治氏の出迎えを受け、「三分一湧水」の名の由来のある場所へ案内された後、当館が設置している湧水を利用した小規模水力発電所、敷地内各所に設けられた小型風力発電機並びに太陽光発電パネル等を館長の説明を受けながら見学。
当館は、これらの水力発電・風力発電・太陽光発電等で得られた電気で、全館のエネルギー需要の一部を賄っている。当館施設見学の後、3階展望室に入り清水課長より八ヶ岳山麓の湧水群の説明を受け、蒸留水、南アルプス湧水、三分一湧水、富士山湧水エビアン水、コントレックス水等の飲み比べを行った。昼食を湧水館敷地内のそば処で摂った後、近傍の平山郁夫シルクロード美術館を訪問、鑑賞した。
◆次世代エネルギー普及啓発施設
最後の見学先「ゆめソーラー館」では、山梨県企業局電気課主査坂本正樹氏から山梨県と東京電力との共同事業「米倉山太陽光発電所」設置経歴及び概要の説明が屋外であり、次いで屋内の「山梨県のエネルギーゾーン」では、次世代エネルギーの情報の発信拠点として、屋上に設置した太陽光発電パネル展示物・敷地内の雨水を集めての小規模水力発電機の展示物・太陽光発電の電力で、水から作った水素を使い燃料電池で発電する実機展示物・余剰電力をバッテリーに蓄電する展示物等それぞれの仕組みを、窓ガラスに映像を投写しての説明。次の「太陽エネルギーゾーン」では、スクリーン大型プラズマモニターを使い、太陽エネルギ―や太陽光発電の仕組み等の説明があった。最後に山梨県立美術館を参観ののち帰途に就いた。(磯山)

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