ユネスコサロン 鎌倉をもっと知るシリーズ

小津映画とその魅力

4月10日、鎌倉商工会議所ビル3階の会議室において、山内静夫氏(鎌倉KCTV会長)を講師に迎えてユネスコサロンが開かれた。
参加者は66名。ユネスコサロン

今年は小津監督生誕100周年の年。

世界の映画界が再び小津映画を見直しており、日本国内でも記念事業があちらこちらで企画されている中で、トップにユネスコサロンが開かれる意義は大きい。
山内氏は、冒頭1903年から2003までの横軸を黒板に描き、1948年から1963年までの15年間がプロデューサーとして小津監督と仕事をしたことを述べられた。
つづいて世界に知られる日本の映画監督は小津安二郎と黒澤明の二名と述べ、イギリスの映画雑誌Sight and Soundの調査企画の結果を話された。2002年批評家たちは小津映画の「東京物語」を5位にランクした。10年前の1992年は3位だったそうだ。映画監督グループでは、小津監督が10位、黒澤監督がプ6位にランクされたとのこと。 
本年2月にはベルリン映画祭で小津映画は上演され、香港、ニューヨークでも企画されている。このように世界で小津の評価は高い。 「小津監督は、自己の確立というか、自分の確かめたものに絶対的な自信を持っていた。また、芸術志向が強い人だった。できるだけ映画界以外のアーチストたちと付き合っていたと思う。
それに潔癖症で、家族愛の強い人だったと思う。小津映画の特徴はよく言われるように構図が決まるとカメラを動かさない。演出の手法でもシナリオを大切にして練上げたものは変えない。テーマは単純で誰にでもわかるが、ほかの人にはまねのできない映画に仕上げる」と述べた。 また、通常「小津映画」といわれる作品は「晩春」(1949年)以後の映画と述べて、順次一本一本の映画の思い出とエピソードを語っていただいた。各地でおこなわれる小津映画の映画会やイベントを理解しやすくするサロンだった。

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