コンサートを振り返って

◆チケット販売の裏話来会者受付開始3分前の鎌ユ会員たち

芸術館大ホールは1,500席であるが、市内中高生無料招待やVIP招待席などを除くと販売できるのは約1,200席。収支シミュレーションをしてみて、演奏家の出演料と会場費などの諸経費を差し引いて後に中国四川省奨学支援金100万円を捻出するためにはチケット代は平均4千円、かつその全席を完売しなければならないことがわかり、大いなる不安の中での門出となった。

しかし、ひとたびこの目標が設定された後の会員一丸となっての販売活動には目を見張るものがあった。全チケットの販売管理は久保ツユ子理事が一手に引き受け、それを森井理事長がパソコンで座席ごとに一目でわかる管理を編み出した。1ヶ月前にはほぼ完売に至り、鎌倉ユネスコの底力を改めて思い知らされた。

最後に、チケット販売を本格化しようとした矢先に米国サブプライムローンに端を発した世界的不況が日本にも及んできたにも拘わらず、音楽会の趣旨に賛同いただいて大ホールを一杯に埋めて下さった参加者お一人お一人に深く感謝申し上げたい。

(石田喬也)

◆大変お世話になりました
鎌倉芸術館大ホールを予約してから1年後の3月28日まで多くの方にお世話になりました。
まずはコンサートの趣旨を@鎌倉ユネスコ創立20周年記念A創立以来ご支援頂いている地域への感謝の気持でご招待枠を300余り用意B“中国四川省大地震 被災遺児奨学基金”支援のチャリテイコンサート、の三つに決めた。総合司会の永井邦子さん

出演は世界で活躍中のサイ・イエングァンさんと水谷川優子さんと将来が期待される若手のジャミン・ゼブに決定。サイさんは共演者との初顔合わせのあと「ジャミンには大切な“華”がある、水谷川さんは素晴しい」とエールを送った。総合プロデュースはルーチェ・サイ音楽事務所の木村榮城代表に依頼。コンサートの名称を“平和コンサート”と“クラシックとジャズの響演”と決めて準備を開始。

音楽会当日、@中国駐日大使夫人と杜暁曦文化アタッシェご一行の警備は大船・鎌倉両警察署と鎌倉芸術館の方々に大変お世話になったA1,500人のお客様にトイレ不足でご迷惑をおかけしたが,会場整理担当の理事たちが機転を利かし途中から男性用を共用したお陰で,休憩時間を延長せずに第2部がスタートできた。B出演者には花束でなく贈り物を贈呈、中身は鎌倉名産を自分達で選び工夫しての詰め合わせ。企画した会員たちの心配りに脱帽C臨機応変に明るい声での司会は永井さん。最後に永井さんはサイさんと一言交わし、無言で指を一本聴衆に向けて立て、退場。そして静かにアメージング・グレースが流れてきたD多くの鎌倉ユネスコ会員の自発的な協力のお蔭で音楽会は無事に終演できた。

第一部で、“Peace on Earth”、“鳥の歌”、“愛する小鳥よ”とそれぞれが「平和」を歌いあげた。アンコール最後の“アメージング・グレース”では「平和への祈り」が会場全体に響き、大喝采の中でコンサートは幕を閉じた。「人の心の中に平和の砦が築かれますように!」感謝を込めて

(田村耕一郎)

 
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