“KAMAKURA”の支援グッズ、マリ共和国
 コフォガン村の子どもたちに届く

◆マリから報告メール届く
先日、マリ共和国の友人であるダンテ(Mr. Mohamoud Dante)より、鎌倉で頂いたバッグをようやくマリの村の学校に届けることができた、村は総出で大歓迎だった、どんなに喜んでもらえたか、あなたが想像するのは難しいと思う、本当に良かった、という興奮さめやらぬ様子のメールを受取りました。続いて、20枚ほどの写真が到着し、村の学校の先生と子供達からのお礼状も届きました。ダンテは、教員の資格をもち、通訳ガイドとしてマリの世界遺産を訪れる日本人を案内してきたマリ人青年。昨夏来日した際に鎌倉を訪れ、山田理事宅でバッグ合計30個をお預かりして帰国していました。

◆Kamakura の支援グッズ
鎌倉でお預かりしたバッグは、以前、鎌倉市内のケーブルテレビ局と信託銀行より国KCTVのバッグを受け取った少年際的な教育支援のためにと寄付された販促グッズで、鎌倉ユネスコ協会で保管されていたもの。子供達が学用品を入れて持ち運ぶのにはちょうどよい大きさの手提げとボストンバッグです。空港で超過料金を徴収されるハプニングがあったものの、9月上旬、バッグは無事マリに到着しました。
(通関のためにレター発給を求めた際、在京マリ大使より、バッグの寄贈について感謝のお言葉を頂いたことを併せてご報告致します。このとき、大使ご自身からも子供向けの鉛筆をお預かりするという嬉しいサプライズがありました。)

◆最も支援を必要とする村 
バッグの寄贈先には最も支援を必要としている学校を選びたいとの考えで、ダンテが地方の有識者・教育関係者に情報収集した結果、コフォガン・カランソ(Kofougan Kalanso)という農村の小学校が選ばれました。支援品を前に勢ぞろいした子どもたち
コフォガン(Kofougan)とは村の名前、カランソとはバンバラ語で学校を意味します。コフォガン村は、マリの首都バマコから168キロの村。とくに幹線道路から村までの最後の約40キロは舗装もない道なき道。村には電気がなく、テレビもなく、携帯電話も通じません。公立の学校はなく、子供達は、コミュニティによる自主経営の学校に通います。マリではよくみられる、いわば寺子屋です。政府の援助がないため、村人が教室を用意し、月々の支払いで教師を雇います。コフォガン村の学校の教室は、土台は泥レンガ。柱は天然木。屋根と壁は村人が草で編んで作ったものです。

◆コフォガン村の小学校 
村の学校は4年制で、現在、第一学級(1、2年生)の生徒は24人。第二学級(3、4年生)の生徒は21人です。授業はマリの現地語であるバンバラ語で行われています。最初の2年間では、初歩的な計算と読み書き。次の二年間はそれぞれの子供が進む職業に合わせ、より進んだ勉強をします。
しかし、子供の学用品は家族が用意しなければなりません。マリにしては生徒の数が少ない理由はこの辺りにあります。こんな環境では、今回のような支援がとても役立ち、喜ばれます。

◆村の歓迎ぶり 
マリの村では、重大な物事の決定には長老の判断を仰ぐのが普通です。日本からの贈り物もそのひとつ。今回バッグを届けたダンテと彼の従兄弟は、まず村の長老達の元ですべての経緯を説明し、長老による受け入れと歓迎や感謝の意が表明されてから、子供達や村人の元に贈り物が運ばれました。コフォガン村の学校には、学校関係者、父兄、子供達が集まり、まさに村人総出で感謝と歓迎、喜びの意が示されたとのことです。

◆おわりに 
初めての試みでしたが、無事にマリまでバッグを届けることができました。きっと良い使い方がなされることと思います。山田理事ご夫妻、久保理事ほか、皆々様にあらためて御礼申し上げます。

(原 若葉)

 
 

戻る