料理を通して国際理解−ブラジル編

深夜から降り出した雪が積もり、昼過ぎまで大雪となった2月29日、国際交流委員会主催で、鎌倉市福祉センター・調理室で、NPO法人マイケン(MAIKEN,南アメリカ大陸自然・文化遺産研究所のこと)の代表井上アメリアさん、神子れい子さん(両名はブラ料理を通して国際理解ジルスタデイツアー同行講師)、クラウジア・丸野内さんを講師に招いて、本場のブラジル料理を体験した。

雪で交通網が乱れたにも拘わらず、会員14名、他15名計29名が参加した。
ボサノバのBGMが流れる中、主菜はブラジルの国民食「フェイジョアーダ(黒豆と肉類の煮込み)」。ブラジルは300年間ボルトガルの植民地だった。

アフリカから連れて来られた奴隷は主人が捨てた豚足や耳を入れて、豆と安価な食材を使い料理した。黒豆と豚足の他にベーコン、ソーセージ、サラミ、オクラ、ニンニクを入れ日本風にアレンジした。
続いて副菜はビナグレッテ(酢漬けの生野菜)ケールの炒め物。デザートはマリア・モリェ(ココナッツ味のマシュマロ)とブラジルコーヒー。
「料理は国、文化の知恵が育んだ物で栄養について学んだ訳でもないのに大体バランスがとれているんですよ」と話す。参加者ははじめて食べる料理に興味津々!男性会員も慣れた?手つきでフライパン片手にケールを炒めた。

いよいよ試食。講師が前日作ったフェイジョアーダをご飯にかけ、ビナグレッテとケールを添えて頂いた。日本では味わえない異国のお味に「美味しい!」とお代りする会員もいた。
食後は、アメリアさんが一時間地図や写真を見ながら識字教育や文化、政治などブラジル事情を話した。

「ブラジルは殺人が年間5万人で治安が悪い国です。しかし知らない人を家に泊めたり、食事をご馳走したり、実におおらかで孤独ではありません。一方日本は自殺者3万人。勤勉さと真面目さがそうするのでしょうが、『なんとかなるさ』と自国に自信をもってほしい」と話す。
最後はカタカナで書かれたボルトガル語のお礼文を皆で唱和し、講師に感謝を伝えて閉会した。
今回の企画は好評で次回の開催が楽しみである。   (梅ケ辻)

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