ひろば

無知の知
飯田 茂

「相互の風習と生活を知らないことは、人類の歴史を通じて世界の諸人民の間に疑惑と不信をおこした共通の原因である」(ユネスコ憲章より引用)は、入会を薦められた時に共感した一節です。そこで、まず鎌倉ユネスコを良く知ろうと思いコミュニケーション委員会に参加しました。http://sites.google.com/site/unescokamakura3/customsearchにアクセスして見てください。協会のホームページを任意のキーワードで検索する事ができます。私はIT技術を通じて協会の考えや活動成果を広く情宣すると共に、自らの理解も深めて行こうと思っています。

心のふるさと
水谷川 優子

カイロ・パリ・トリノ・ベルリンそして日本各地、この春は実にあちこちの場所で音を紡いで参りました。相棒のチェロを背負っての「旅烏生活」ですが、旅・旅・旅で疲れて帰ると何時も鎌倉の有り難味が身に沁みます。
電車が北鎌倉に差し掛かると、「ふぅーっ」と身体中の力、頑張って来た何かが抜けて行くのです。「鎌倉」は帰って来るところ。歴史的建造物の存在はもとより、緑や穏やかで懐かしい空気感それは国内外からこの地を訪れる方々にも共感していただける世界共通の「ふるさと」のイメージではないかと、昨年3月11日の「東北大震災」以来一層強く感じております。

ここはいいまちですョ
小松田 弘基

十代になってものごころついてからずっと悩みっぱなしで、随分旅もしてきた。取り組んできた数々の事柄も試行錯誤の連続だった。そんな自分が鎌倉のまちを歩いていると非常に慰められる。
谷合の奥まできっちり人が住んで居を構えているから、その間は街の中にいる感覚なのに、少し奥まって、しゃれたカフェや陶芸ハウスを通りすぎると、爽やかなマイナスイオンの空気と澄んだ空に突如として出会うという具合だ。そこで深呼吸して、山の匂いがするいいところだなと、つくづく思うのである。

大切なもの
後藤 圭子

我が家は明治期まで造仏を家業としてきましたが、廃仏毀釈によりその技を活かし鎌倉彫へと転じました。
有形無形の大切なものを守り伝えるためには、変革や新しいものを取り入れることもまた必要となります。一番大切なものを守り伝えるために、何を残し、どこまでの変化を受け入れるのか、我が家の守るべきものにも、鎌倉の町にも世界そして地球にも、日々の生活の中で個々人が絶えず判断と選択をしてきた結果が今日の姿です。
本質を見極める目と、足るを知る心を持ちたいと思います。

震災を憂う
川上 誠

宮城県気仙沼市にある小中学校の90%以上が、ユネスコ・スクールに認定されています。そんな素敵な地域を東日本大震災が襲いました。あれほど地域と学校が結びついた場所でも、多大な被害を受けてしまいました。
現地では兵庫県の教育関係者で構成されたEARTHという団体が活躍されていました。
先日、神奈川県は大きな震災があった場合、鎌倉市に14メートルを超える津波が来る予想を発表しました。三方を山に囲まれた鎌倉市は広範囲で浸水すると予想されています。どんな取り組みが必要か、私たち一人ひとりが考え、協力し、活動していく必要があると思います。

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