第70回日本ユネスコ運動全国大会in知床2014

≪持続可能な社会の構築を目指して~知床に集おう!ユネスコの英知~≫

開催趣旨

 2014年6月7日、知床に行ってきました。50年前に国立公園になりユネスコの世界自然遺産登録9周年目の知床、岡ユ協からは3名の参加。まずは夕陽の美しさと、早朝3時40分の日の出に白夜を感じ、遠くまでやってきたことを実感しながら明日に備える。
日本は世界に遅れて1992年に「世界遺産条約」を採択したが、知床では、1974年に「知床憲章」を制定し長年にわたり自然保護教育を広く実践してきた。

今大会のメインテーマは、知床世界自然遺産地域科学委員会の4専門家による「世界遺産登録への道」、「森林再生への道」、「温暖化の海氷への影響」、「持続可能な自然の利用モデルを目指して」によるパネルディスカッション。これに地元の元・現町長とユネスコスクール関係の高校生の提言が加わる。

私は、いつか知床に行ってみたいと、開拓跡地の買戻しのための「しれとこ100㎡運動」に賛同した記憶がある。これを起点に “知床財団”が組織され、民間・行政・専門家の集う大きな運動となり紆余曲折を経ながら実を結んできた、ということである。国の対応には問題があったものの、日本で唯一の国立公園管理の実働部隊(知床財団)と科学委員会を核に、2005年に世界遺産登録。

 その価値は、従来の“名所景観廻りの観光地“としてではなく、「流氷を起点とした世界唯一の海洋生態系」との遭遇にある! という。大会後のエクスカーションに参加して、それを実感してきた。ウトロ側の知床五湖でネイチャーガイドと高架木道の散策、雪が残り霧と雲海の中の知床峠越え、羅臼町では、名物船長さんの解説付きでネイチャークルーズ~と盛り沢山の内容。シャチは残念ながら、イシイルカ、ミンククジラ、オジロワシには遭遇。また水平線に居並ぶハシボソミズナギドリの大群は感動ものであった。

漁港での漁師さんによる解説・仲買人さんの競り見学・昆布倉庫での解説等、町長さん・役場・博物館・漁協・ボランティアスタッフの皆さんの誠意ある対応に感謝。団体ツアーの温泉観光地から、個人対象の滞在体験型エコツーリズムへの道を進みつつある中、若いスタッフが多いのも目立ち、着実に自然保護&保全の精神が受け継がれているのを感じた。
25㎞というわずかな距離を挟んで国後島と並行に走る知床半島の抱える複雑な問題も同時に考えながら、この豊かな森と、恵みを含んだ流氷が押し寄せる北半球の南限海域に、是非季節を変えて訪れてみたいと思わされた。

 来年は、和歌山。皆さんと一緒にあの熊野歩道をじっくり歩いてみたい!
 (田畑 美和子)

ゆめホールでの専門家の講演
ユネスコスクール高校生の発表
政治を越えて、民間友好を!と相変わらず意気軒昂な韓国の前連盟会長・李氏。
知床五湖。
羅臼町の海でシャチを求めて
魚市場の競り
昆布倉庫
標津町の番屋で、帆立と時鮭料理の歓待