私は人と関わり合う事が大好きです。私の夢は、世界中の国々の人々とコミュニケーションをとる仕事に就くことです。 私が小学三年生の時、母が地域活動で開催した「イラクの写真展」で見た地雷で手足を失くした子ども達の写真や、銃を持って戦っている子ども達の写真に、当時の私は小学生ながら衝撃をうけました。自分と同じような年の子ども達の、こんなに悲しく、そしてどこかに反抗しているようなきびしい目を見た時、戦争のない平和な日々の暮らしの中で、小さな事に不平不満を言っている自分が恥ずかしくなりました。そして、もっと世界の事を知りたいと思うようになりました。
 その日をきっかけに、「自分には何ができるのだろうか」といった漠然とした気持ちをいつも持つようになりました。 それからは、地域で行われるバザーやお祭りに手伝いで計画段階から参加し、大人も子どもも率直に意見を出し合い、地域の人たちとのコミュニケーションの輪を広げる機会に積極的に参加しました。 又、高校に入ってからはユネスコ活動に参加し、ユネスコの活動をしている人たちと意見を交わしたり、寺子屋運動のポスターを作ったりする事で、世界の貧困な国の状況などをより知ることができました。私は、昨年北欧のフィンランドに一年間留学する機会がありました。なぜ、私がフィンランド留学を決めたかというと、北欧の福祉活動や学校の教育制度は、世界の中でもレベルが高いことにとても興味があったので、実際にフィンランドの学校で学び、家庭で生活しながら異文化体験をしたいと思ったからです。 フィンランドに行って、まず驚いたことは、約十万人ものたくさんの移民の人々がいるということです。ほとんどの人が紛争などを逃れてフィンランドに来たのですが、フィンランドもそれらの人々への受け入れ対策がしっかりしていたので、フィンランドの民間の人も移民の人々への差別意識はあまりありませんでした。フィンランドに行って数ケ月は大変でしたが、四ケ月程経った頃、私は人生の中でもかけがえのない友人を得ることができました。それは、イラク人の親友との出会いです。彼女は強く、そして周りの人々をいつも明るくしてくれる女性でした。彼女は八年前、フィンランドに引っ越してきたので、フィンランド語や、自国の言語であるアラム語も喋る事ができました。留学してきたばかりで、まだフィンランド語が理解できなくて、

大阪ユネスコ協会 役員    2010/1 現在


会長     中馬 弘毅    前衆議院議員

副会長    山幡 一雄    元大阪市経済局長
        山田  忍     関西ピアノ専門音楽学校校長
        河田 悌一    関西大学教授      

理事     中西 正人    大阪府教育委員会教育長
        永田 祥子     大阪市教育委員会教育長
        横井 正彦    朝日新聞大阪本社編集局長
        中井 喜三    大阪ガス(株)執行役員 総務部長
        長   恵祥    (株)大林組取締役副社長
        藤澤 誠一    (財)大阪城ホール理事長
        山田  清     (株)大丸業務統括室部長
        柴田  稔     東洋紡績(株) 相談役
        石橋 三洋     日本生命保険(相)副会長
        堂元  光      日本放送協会大阪放送局長
        末岡 祥弘     大阪YMCA総主事
        平井 夕紀美   大阪ユネスコ協会日本語教育研究委員
        霞流 良子    北区更生保護婦人会 役員
        大川  均     大阪ユネスコ協会日本語教育研究委員
        吉本 祥生    兵庫中央病院名誉院長
        森   一貫    関西外国語大学教授
        林田 雅至    大阪大学教授   

常任理事  武田 暢樹    大阪ユネスコ協会事務局長

監事     金村 義夫    大阪司法書士会監事

顧問     橋下 徹     大阪府知事
        平松 邦夫   大阪市長
        金森 順次郎  山田科学振興財団理事長
        野村 明雄    大阪商工会議所会頭
        橋本  守    日本国際連合協会関西本部長



    
先生が何を言っているのか解らない授業に毎日退屈していた私に、彼女は声をかけてくれ、それからはいつも一緒にいてくれました。
 最初のうちは私も気を使って接していましたが、日本でも出会ったことのない「親友」といえる友達をフィンランドで見つける事ができたように思います。私もフィンランド語が身についてくると、彼女にホストファミリーの相談をする様になりました。又、彼女の方も、兄が自閉症だった事や、九年前フィンランドに来た時の大変だった気持ちなどを話してくれ、共感しました。 

 そんな彼女からある日、好きな人がいるのだと打ち明けられました。私は、その好きな相手に告白する事を勧めましたが、彼女はできないのだと泣いていました。理由は彼女の好きな人はイラン人だったからです。「彼とは宗教が違うから、親が知ったら私は死んじゃうよ」と悲しそうでした。日本人の私は宗教など関係なく、誰でも好きになることができるのに、彼女は宗教の違いで、好きであっても、相手に気持ちを伝えることもできないのだと思うと悲しくなりました。何とかすることはできないだろうかと悩んでいた私に、コソボの友達は「ハルナが考えている以上に宗教の壁は厚いよ」と言いました。その言葉に衝撃を受けましたが、やはりそれは事実なのだと思いました。
私は世界の民族や宗教の違いについて解っているつもりでも、全く解っていなかったな、と痛感しました。私がフィンランドで会った外国人は合計で三十カ国以上です。それぞれに個々の文化があり、そういった人々と意見を交わしたり、関わったりする事は、すごく楽しいことなのだと実感することができました。  来年からは大学で、様々な宗教の違いや平和学などを学びます。そして、なぜ世界で紛争が起きるのか、なぜこんなに世界の格差が広がっているのか、などを考え、少しでも解決策を見つけ、「自分には何ができるのだろうか」という問いかけを明確にし、実際に現地の人々を助ける事ができたら、と思っています。 (原文のまま)

展示期間中に来訪された美術家で大阪府日中友好協会副理事長の野々村 晃氏が作品のでき映えを高く評価、作品の審査を買って出られ、24点の「優秀作品」が選定され、展示会場が一段と輝いて見えました。大阪ユネスコ協会ではこの絵画展終了後、「優秀作品」を中心に今回の展示作品から30〜40点を選び、大阪地域その他の小・中学校の希望による巡回出張展覧会の実施を計画しており、日中民間緑化交流事業を通じて中国の小学生・中学生が思い描く日本及び日本の小・中学生像を画面から感じ取って欲しいと願っています。

 この絵画展の開催により、日中民間緑化協力事業の意義と、中国小・中学生がこの事やこの事業を通じて日本に対して抱くイメージや将来の夢、希望などを絵画展の来場者が理解し、日中友好交流をより身近に感じてもらうのが目的です。
 図柄は自由ですが、日中民間緑化交流の意義を理解し、特に環境保護を意識したものが多く、日本の少年少女に中国の生徒児童の気持ちを理解してもらえるよう、一人一人が心を込めて描いた作品であることが見て取れ、感動を覚えました。展示会場は地下鉄道駅隣りのオープンスペースで、一般の人々も通行中にふと歩みを止めて作品に見入り、そのでき映えに感嘆しているシーンも多く見られました。私も、鮮やかな色彩、ユニークな表現にあふれた作品群の質の高さに感嘆しました。

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その他 2009
平成20年度『国際理解・国際協力のための高校生の
スピーチコンテスト』最優秀作品
 
平成21年1月24日に実施
(主催大阪ユネスコ協会、大阪府教育委員会)

 「イラク人の親友がくれた『学び』」  
     
羽衣学園高等学校3年
  河内 遥奈さん  

大阪ユネスコ協会はこの事業に協賛して、中華全国青年連合会及び、現在実施中の日中民間緑化協力事業の中国側カウンターパートである安徽省林業庁の協力により、中国緑化事業実施地域を中心とする地方の小学生・中学生が制作した絵画205作品の提供を得て、2008年12月10日から24日まで、大阪市北区梅田の「みちまちスエア北Aゾーン」で「日中民間緑化推進 中国少年児童絵画大阪展」を開催しました。

日中両国政府が2008年、日中平和友好条約締結30年を記念し、日中国交正常化35周年を記念するために実施した「2007年 日中文化・スポーツ交流年」等の事業に引き続き、わが外務省では2008年を「日中青少年友好交流年」とし、文化、学術、環境保護、科学技術、メディア、映画・テレビ、観光等の分野で両国の青少年の交流を進めてきました。   

外務省「日中青少年友好交流年」事業協賛

日中民間緑化推進中国少年児童絵画大阪展 を開催して

                  大阪ユネスコ協会 会長 中馬 弘毅