「世界寺子屋運動」アフガニスタンの現状
2020.05.28
いつも日本ユネスコ協会連盟にご支援いただき、ありがとうございます。
教育支援「世界寺子屋運動」の実施国のひとつ、アフガニスタンでは、新型コロナウィルス(COVID-19)の感染拡大防止のために3月下旬からロックダウンが続いています(一部の都市では期間限定で解除されています)。学校や大部分の政府機関も閉鎖されており、「世界寺子屋運動」が実施している識字クラスや職業訓練クラス、完成間近のバグラミ寺子屋の建設作業も一時的に中断されています。
このような状況のなか、アフガニスタン教育省は代替手段のひとつとしてテレビを使ったクラスを開始しました。対象は、学校が休校中の小学校1年生から高校3年生と、寺子屋の成人識字クラス受講生などの大人たちです。

テレビ識字クラスは、週6回、17:00-17:20がダリ語の読み書き、17:20-17:40が算数の授業になっています。寺子屋の教員が識字クラスの学習者(515人の女性たち)にテレビ識字クラスの情報を伝えました。アフガニスタンのテレビ普及率は都市部が91%、農村部が57%で、すべての家庭でこの教育プログラムを見られるわけではありませんが、読み書き能力の向上や維持につながればと思います。
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「世界寺子屋運動」では、ロックダウンの解除後、学習者や寺子屋関係者の社会的な距離の確保などに十分に留意しながら識字クラスなどの活動を徐々に再開する予定です。