中国東北古代史ツアー
9月初旬、7月2日に世界遺産として登録が決まったばかりの高句麗遺跡群を訪ねた。鴨緑江岸にある集安のこの地域の対岸は迷彩色の見張り兵が待機穴から出入りするのがわかる程近い。
「中国古代辺境の少数民族政権」と規定する中国に猛反発する韓国と、「朝鮮最初の封建王朝」と主張する北朝鮮。いずれにせよ半島で一番早く建国された高句麗。
それだけに遼東地域を巡る覇権争いは熾烈だったろうと思う。遂に築いた好太王、長寿王の全盛時代の遺跡群。今呼称されているコリアの高麗王朝へと継がれていく。
現脱北者と言われる人達はこの故地を頼っての渡河かも知れない。思えば二千年前の歴史がなおいきているといえそうだ。
ところで、この好太王碑は日露戦当時参謀本部所属の酒匂中尉によって発見されたとか。ともあれ此の碑に刻まれた古代日本ー倭国ーとの交戦記を通して千数百年前の国際情勢を想った。
この旅では、松花江沿岸にある扶余国発祥の地龍潭山城址も訪ねた。数年前にやっぱり古代史ツアーで韓国の扶余を旅したが、そこは帰化日本人1号という徐福の住居地。「ようこそ故郷へ」の歓迎幕があって、何やら複雑な感慨が湧いてきたのだったが、その時の記憶が脳裏に甦ってきた。(野田)
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