コラム

  ヨーロッパには12世紀頃の石造のロマネスク教会が今も残る。同じ頃の鎌倉の建造物は原型を留めるものは殆ど無いか遺跡が残るのみだ。石の文化と木の文化の違いだが、世界遺産を考える場合この点がネックになる。
 

とはいえ、鎌倉にはその後に作られたものも含め遺産が多すぎて市民も今更世界遺産でもなかろうとか、どれが世界遺産の基準に適合するのか解らないというのが実情ではなかろうか。

 
わが国の世界遺産登録地を見て感じたことは市民の遺産に対する感度が高いことだ。
 
鎌倉の場合も市民の遺産に対する感度を高める為の緻密なコミュニケーションが望まれる。(丸山)