ユネスコのSはサイエンス
−エマの里山と自然観察−

 

英国人のエマ・ロングホーンさんは、海だけでなく野鳥や自然に詳しいナチュラリストです。春の里山自然観察に続いて8月26日〈土〉に夏の里山自然観察を実施しました。

 鎌倉の自然が大好きなエマさんはこの観察会に備えて幾度もコースを下見してめぼしいものを見つけておいて頂きました。
 今回は東京や大磯からも集まって参加者は18名になりました。
 北鎌倉駅前に9時半集合でしたのでメンバーが揃うまでの間、子供達に円覚寺の門前の池でアメリカザリガニ釣りを体験してもらいました。このアメリカザリガニは昭和2年に鎌倉市大船にミシシッピーからウシガエルの餌として輸入された鎌倉由来の生き物なのです。メンバーが揃って源氏山向けて出発です。向かった瓜ケ谷は脇に田んぼが残っている道で、お盆の花として知られるミソハギが自生していました。他にカラスウリの実(メスの株にしかつかない)や1m近いヤマカガシ(ヘビ)、卵を抱えたサワガニなどが観察されました。
 源氏山では貝の化石を見つけたり、珍しい"冬虫夏草"(冬はセミとして虫の姿をしていて、夏にはキノコとして草となる)を見つけて子供たちが掘り出しました。
 次は住宅地を通って中央公園に向かいました。この道では大きなアゲハチョウやアケビの仲間のムベを見つけたり、ススキの葉で草矢を飛ばしたりしながら歩きました。鎌倉中央公園は谷戸の自然が残されている公園で田んぼや炭焼き小屋が残されています。ここではハスの花を身近に堪能したり、カワセミの観察をして昼食後に解散しました。 (山田稔)

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