新刊紹介

童の唄 風となる
ポエム・フォトグラフィー

平山弥生 著
潟Iクターブ発行
――白く光る 言の葉――
日本には古事記よりも、もっと昔から この日本の地に 生まれていた 文字や 文化・心があった、
時を越え 日本古来の 透きとおる美しさを感じる言葉――
< 童の唄 風となる>
風を見つめ・光を感じ・純粋な
心で人として在るーー。
物質的な豊かさは終焉となり
皆の心の形が少しずつ"和"と
共に変わるだろう。
本来の日本に、これからの人々に必要な一冊と思う。
 (佐藤隆良)
B6判、123頁、
本体1200円+税

   
 

「文明は虹の大河」

服部英二著
麗澤大学出版会発行
著者は、パリのユネスコ本部に1973年から21年にわたり在籍、その間に「シルクロード・対話の道」総合調査計画を起草・実現されたのをはじめ、「文化の多様性」を守る活動を中心的に推進。本書は、その関連で著者がここ10年程に学会・メディア関係各誌に発表した主要論考、エッセイ等の集大成である。
これまでに『文明間の対話』等、多数の優れた著作を世に出され、当協会でも昨年12月のユネスコサロンで講話をお願いしたが、本書にはそれらの原典となる論文も多く含まれている。2001年ユネスコ総会が採択した「文化の多様性に関する世界宣言」についても、その前触れとなった各種シンポジウムでの著者ご自身をはじめ内外の識者の報告を詳しく知ることができて、この世界宣言の真に意味するところをよりよく理解できる。 
また、インドネシアの世界遺産ボロブドゥール立体曼荼羅は伝来仏教(密教)と土着文化の混交が産み出したものである等、多様な文化の出会いがいかに重要か、更にはその移行と生成について、ご専門の比較文明の分野での深い考察に基づく豊富な実証例は説得力がある。
「文化の多様性」と「文明間の対話」の意義をより深く理解したい人に強く勧めたい。A5判、373頁、本体6,600円+税(石田)

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