地熱発電所見学ツアー

12月6日、7日の二日間

12月6日、7日の二日間に渡って福島県に、地熱発電所の見学に行って参りました。一行23名(一般参加11名)は、快晴の朝日を浴びて、常磐自動車道をひた走り、お昼に復興途中の小名浜港に到着した。

そして昼食の後、災害の爪痕が残る中、国宝白水阿弥陀堂に参拝し、今から被災地に足を踏み入れる事への心構えを正した。 第一の目的地は、土湯温泉である。被災後いち早く脱原発を掲げ、100%地産地消の再生可能エネルギー利用実現を目指し計画を推進中のこの地の人に触れ、その着想と行動力を学ぶのが目的である。

そして我々は、この活動が3.11以降の、急ごしらえの復興活動ではなく、40年前のオイルショ地熱発電所見学ツアーックの際に団結した、地元青年団の「あらふど会」の活動の延長線上にある事を知る。

今では還暦を越えた昔の若者達が、復興の為に株式会社「元気アップつちゆ」を設立し、地熱発電所250kwhを、来年にも竣工させようというのだ。

今日の講師先生の加藤勝一社長がその中心人物である。既存の16号井戸を活用するので、新たに井戸を掘る必要は無く、あつ過ぎて捨てていた余剰の温泉熱で媒体を気化し、その蒸気でタービンを回す。

冷えた地熱蒸気は温泉として活用する。これがバイナリー方式である。
湯元の所有権、水質も味方して、反対も無く、計画が進んだとの事であった。発電所で町興しとは、流石は原発の地元であると、感心している内に講演は終わった。

その夜は温泉を満喫し、翌朝8時、小雪の舞う中「山水荘」のスタッフに感謝しつつ、土湯を後にし、第二の目的地「柳津西山地熱発電所」に向かった。11時頃到着。

地下2,000mを越える付近の300℃を越える地熱蒸気で直接タービンを回して発電する、蒸気フラッシュ発電方式である。17年間稼働をつづけている間に、22本ある井戸の半分程度しか活用できなくなり、フルパワー65,000kWのこの発電所は現在22,000kWで、無人運転している。

新しい井戸が欲しい状況との事だが、今では、シェールガス掘削技術を利用すれば、地中深くで水平に掘削できるので、熱源を掘り当てる事が容易になっている。直接発電し、余熱も利用できるので、購入し、輸送し、燃焼する化石燃料より、クリーンで安価である。

世界3位の地熱大国日本は、実は大変な資源大国なのだと思いつつ、帰途についた。途中立ち寄った大内宿は、折からの雪のベールをまとい、静寂の中にあった。(神澤)

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