世界寺子屋プロジェクト

[2020年度] ユネスコ活動紹介パネル展

日 時 9月2日(水)~9月6日(日)
場 所 地下歩行空間
参加者 -

新型コロナウイルス流行の為、感染予防対策として、本年は当ユネスコでも諸々の活動が中止となりました。
そのような状況の下、感染拡大の中でも可能な活動をと話し合った結果、普及PR委員会と寺子
屋プロジェクト共催の「ユネスコ活動紹介パネル展」を実施致しました。
展示内容は、①日本国内の世界遺産とその説明 ②世界寺子屋運動 ③札幌ユネスコ協会活動 ④壁掛けにて、札幌ユネスコ協会活動パンフレットと会報です。
会員23名、会員外1名の方に、準備から片付けまで参加していただきました。
約300名の方に見学、そして1名に入会いただきました。
世界遺産は人気が高く、多くの方々が関心を示されました。
コロナ感染対策に充分に気を配ってのパネル展でした。
広報としても大変有用であり、平時にも行いたい活動であると思います。
1人の感染者も出さず、無事に終了出来ました事を、心より感謝いたします。

《世界寺子屋プロジェクト》
9/2ー9/6「ユネスコ活動紹介パネル展」(普及PR委員会と共催)
3月 「 CGC みどりとこころの基金 」 より第 3 次カンボジア 世界寺子屋運動第 3 期分とし て、 寺子屋 に深い井戸 1基 +浄水器1基設置。クラウドファンディングより、村内に 井戸 +フィルターコンテナを2カ所、新しい図書の補充などの支援 。


カンボジア寺子屋運動モニタリング視察報告

世界寺子屋運動および世界遺産活動の広報活動を「全国でどう伝えるか、どのような手法があるか」を考えるミッションを受け、日本ユネスコ協会連盟主催ツアーを全国の地区ユ協から5名の参加、3月18日~22日の日程で行ってきた。
カンボジアは1970年代、ポルポト政権による強圧政治により200万人以上の人々の虐殺があり、その後の内戦の影響もあって、識字率が極端に低下。
日ユでは、1994年に識字プログラムを開始し、現在までに17軒の寺子屋ができている。
これまで札幌ユネスコ協会もカンボジア寺子屋のために幾多の支援を継続している。
今回の視察では、「子どもたちに教育を」の目的からスタートしたユネスコカンボジア寺子屋運動が、現在、カンボジア政府の教育制度に「寺子屋モデル」として、反映されていることに大きく感銘を受けた。
寺子屋(CLC)がコミュニティ内の自治で運営され、識字・収入向上・米銀行など、村の人々の教育や生計のための拠点となる様子を視察でき、寺子屋運動の成果を実感できた。
また、世界遺産アンコール遺跡の修復体験を通し、現地における修復人材養成や遺産の重要さについての啓発活動が、地域に住む人々の生活改善につながることを改めて確認できた。
今後は地元でのフィードバックに努めたい。(寺子屋プロジェクト 中村 康江)

2017年度 会報 No.43

17軒目の寺子屋完成

シェムリアップ州スレイ・スナム郡に「スラエン・スピアン寺子屋」 が完成しました。
3月29日(木)にカンボジア教育青年スポーツ省、 シェムリアップ州、スレイ・スナム郡からの来賓や地元住民が大勢集まり、開所式が盛大に開かれました。
スラエン・スピアン村は、世界遺産 アンコール・ワットがある市街地から車で約 2 時間離れた農村地域にあります。
コミューン内の14村のうち学校があるのは6村と分布に偏りがあり、約 13% の子どもが学校に通っていません。( 2017 年・建設前 の調査より)
シェムリアップ州の全12郡のうち、唯一これまでに寺子屋のなかったスレイ・スナム郡での今後の活動に、地域からの大きな期待が寄せられています。
また、寺子屋敷地内に井戸1基、ソーラーパネ ル1基、スラエン・スピアン村に井戸3基の設置が完了しました。 (日本ユネスコ協会連盟、宍戸亮子さんの現地報告より)

2017年度 会報 No.43

2016年度カンボジア井戸ならびにソーラーパネル完了報告

当会支援の井戸4基とソーラーパネル1基の設置 が、全て完了したとの報告を受けました。
(1) 「ポングロ・クラオム寺子屋(2017.3.15開所)」 敷地内:井戸1基・ソーラーパネル1基 (2) 「スレ・クバーブ寺子屋」から約50m:井戸1基 (3)「スレ・クバーブ寺子屋」から約500m:井戸1基 (4)「タヤック寺子屋」のあるコミューン内で 寺子屋から約2-3キロ:井戸1基

2016年度 会報 No.42

「ポングロ・クラオム寺子屋」完成

3 月15 日(水)、カンボジア・シェムリアップ州 チクライン郡ポングロ・クラオム コミューン ポ ンロピー村にて、16軒目の寺子屋となる「ポン グロ・クラオム寺子屋」の完成を祝い、開所式典 が行われました。式典は総勢約600 人が集い、 地元テレビ局4 社が取材に訪れる、盛大なものと なりました。~中略~ 村の住民が寺子屋へ寄せる期待は大きく、 2017 年度に始める活動として「識字クラスを2つは実施したい」「英語のクラスも欲しい」「収 入向上活動も2 種類くらい欲しい」など、早くも多くの希望が寄せられ、関係者は皆張り切っ ています。(日本ユネスコ協会連盟報告書より抜粋)

2016年度 会報 No.42

[2015年度] 「カンボジアの子どもたちの今と未来」 講師 岩田亮子氏

日 時 2015年11月9日(日)
場 所 かでる2・7
参加者 30名

札幌ユネスコ協会では2009年に「世界寺子屋プロジェクト」を立ち上げ、カンボジア寺子屋訪問をはじめ、寺子屋建設、井戸やソーラーパネルの設置支援を行ってきました。
今回講演くださった岩田さんは、日航の客室乗務員だった時代にたまたま人身売買撲滅NGOの活動中にカンボジアの孤児たちの悲惨な生活を知り、2009年7月、私財を投げ打って単独カンボジア・バッタンバンに移住。現在も孤児院で子どもたちのマザーとして日々奮闘する岩田さんのお話は、私たちユネスコメンバーにとり、さらなる支援の継続に大いなるヒントをくださいました。


“カンボジアの子どもたちに笑顔を”

1990 年国際識字年がスタートして25年、ユネスコはアジアの発展途上国の子ども達に寺子屋を提供し活動を続けてきたが、そのあり方を模索しているのも事実である。
そんな時「カンボジアの子ども達の今と未来」と題した岩田亮子さんの講演を聞く機会を得た。
岩田さんは26年間 日本航空で仕事をされ国際社会を広く見聞、発展途上国に強い関心を持 たれ支援活動の始まりとなったとの事である。
特にカンボジアの子ども達の実情を視察した際極めて苛酷な生活環境 にも拘らず明るい笑顔と歌で歓迎してくれたことに感動。その子ども達のためにと援助を決心されたという。
その後カンボジアに移住6年間児童養護施設で自立に向けた支援を始め井戸を掘り野菜を作り食事提供の仕事まで生みだした。
また、識字率 向上の寺子屋を作り年長が年少の学習をみて教師不足を補い将来の自立を目ざした運営がなされているとの事である。子ども達の明るい未来を心から願って止まない。(清水 京子)


[2014年度] 東日本大震災子ども支援講演会コンサート「忘れない、つなげよう」

日 時 2014年11月29日(土)
場 所 札幌エルプラザ 3F 大 ホール
参加者 258名

講演 外岡秀俊氏 演題「忘れない大震災に学ぶ」
コンサート 土田英順氏 チェロ 鳥居はゆきさん ピアノ
売上 他 453,022 円 ユネスコ協会就学支援奨学金 へ

一昨年7月、東北訪問を終えた私たちは、心に持ち帰った多くの思いがありました。
震災から3年が経ち、人々からの関心が風化しつつあるなか、東北の復興には未だ多くの問題と膨大な年月を要することをこの旅で改めて実感し、今の東北の状況をできるだけ詳細に広く発信したいと企画したのが、このたびの外岡秀俊氏の講演会です。
当日、会場には280名程の方々が詰めかけ、綿密な取材による外岡氏の被災地報告と映像を熱心にお聴きいただけました。
また後半の、 土田英順氏と鳥居はゆきさんによるデュオの音色に、皆さん一様に被災地への思いを巡らして聴き入っていました。
お蔭をもちまして無事盛会裏にて終了することができました。
また今回のチケットの売り上げ他全額453,022 円を、東日本大震災による様々な理由で学校に通うことが困難な子どもたちのための「ユネスコ協会就学支援奨学金」に寄付させていただきましたことをご報告いたします。皆様のご協力に心より感謝申し上げます。


寺子屋プロジェクト

2012年~2014年と3年間の継続事業として、(株)CGC「みどりとこころの基金」の支援で、シユムリアップの寺子屋に太陽光パネル,井戸を毎年1基ずつ寄贈、寄贈予定しています。又、カンボジアスタディツアーを3年間実施しました。図書室への絵本の寄贈をはじめ、村中心部の井戸の建設、日本の絵本の翻訳・紙芝居の作成と寄贈。その為に、募金活動や書きそんじハガキの収集、小学校等への出前授業等を行いました。

2013年度 会報 No.39

[2012年度] カンボジアスタディーツアー「ルエルの子ども達と太陽と水と !!」

日 時 2012年11月21日(土)~25日(日)
場 所 シェムリアップ州
参加者 参加者15名(学生3名)

2011年3月、ルエル村のCLC(コミュニティラーニング センター)開校式に参加の準備をしていたが、出発2日前の東日本大震災「3・11」で急遽11月に変更。
しかし、水害の影響で道路が不通になりこの年はルエル村には行けなかった。
2年越しで実現した念願のルエル寺子屋訪問で、その屋根の上に設置され燦然と輝いている太陽光パネルを見上げ、新しい井戸の通水テープカットに参加できたが、何よりも嬉しかったのは子ども達に民俗楽器の音楽で出迎えられたことだった。
太陽光パネル2枚の乏しい明るさの夜間識字教室で学ぶ生徒には、様々な事情で卒業まで昼の学校に行けなかった人達、中には赤ちゃんを連れたお母さんもいたが、この識字教室で文字の読み書きが出来るようになりたいという熱意が伝わってくる。
シェムリアップ州は、アンコールワットなどの世界遺産で知られ外資系の立派なホテルが立ち並ぶが、地元の子ども達はアンコールワットを見たこともなく、塗り絵を教材にしたりしているとも聞いた。
「見える支援を・・・」目指している私には 「あるものがないものに・・・」ではなく与えるためでもない、寺子屋支援だけではない、共に歩む人達の国際支援の一助になる事を願っている。(佐藤正子)

カンボジアスタディーツアー2012.11

ルエル寺子屋のある地域で、午後からゆっくり過ごせた日程は、とても良かったです。
村の人達とスタディーツアーのメンバーとの交流が、時間の経過とともに深まっていく様子・・・夕方になり暗くなり、小さなソーラーの明かりの中、始まった識字教室は、年齢幅の広い生徒さん達が熱心に学ぶ姿でいっぱいでした。改めて「識字とは・・」原点に帰る思いでした。
水上寺子屋の授業ではパネル(絵本の読み聞かせのため札幌から用意し、持参)を活用してもらえて嬉しかったです。良い教材になってくれたらと願いました。
私にとっては、このツアーで学んだ事、楽しかった事、すべてがこれからの生き方につながる大切な宝物になりました。(栗原みさ子)

2012年度 会報 No.38

思いは時を超えて~過去と未来を繋ぐもの~

初めてのカンボジアはとにかく鮮烈だった。
フレンドリーな人々がつくりだす共同体があり、至るところで見かける動物達の生活もあり、自然に飲み込まれかけている遺跡もあり。人々が、動物が、植物が、生きようとする力…。全体に、「動」のエネルギーが満ち満ちていた。
アーで訪れた場所では、歴史という過去の存在を目の当たりにし、子供という未来の担い手とも交流できた。過去と未来をつなぐものは今この瞬間であり、それを支え、原動力たる人々の思い。私も、何かしらの形でカンボジアの未来に携わっていこうと思う。
帰国してからの報告会で、皆さんと再会できた上に、発表の場が設けられていたというのも、思いを繋げる大変良い契機だった。
カンボジアという国、ユネスコという組織、そして今回出会えた人々に、本当に感謝したい。
「北海道CGCみどりとこころの基金」 「CGCみどりとこころの基金」は、環境保全、社会福祉、社会貢献に取り組む事業に対して、幅広い助成を行っています。
「カンボジア世界寺子屋運動」が2012年助成事業に選ばれ、今回、基金からの援助でカンボジアの寺子屋に太陽光パネルと井戸の設置をしました。(北海道大学法学部3年 木村一也)

2012年度 会報 No.38