○ 目次(1から5は、本ページ内リンクです)
 1  ユネスコって何?
 2  ユネスコの誕生日は?
 3  ユネスコ機関と民間ユネスコの関係は?
 4  わたしでも何かできることはありますか?
 5  ユネスコとユニセフの違いって?
 6  公益社団法人日本ユネスコ協会連盟のユネスコ紹介ページ(外部サイトへ飛びます)



 ユネスコとは、United Nations Educational Scientific and Caltural Organizationの頭文字を集めて 「UNESCO」=「ユネスコ」です。
 ユネスコは、教育・科学・文化の面で国際協力を進めながら世界の平和を実現してゆく国際連合の専門機関で 日本では「国際連合教育科学文化機関」と訳されています。
 ユネスコの役割は、お互いに無知や偏見を無くし(国際理解)、国や民族を超えて人々が協力することを学び (国際協力)、世界中の人々の友情と連帯心を育て共生する平和な地球社会を創っていくことです。
 そして、平和の文化を創り出す運動として、民間での活動も含め、世界寺子屋運動・世界遺産運動や環境・人権を テーマにした活動を世界中でしています。

 ユネスコ憲章はその前文で、人の心の中に「平和の砦」を築こうと訴えています。
このように、ユネスコ運動は、人間一人一人が自ら平和を実現するため出来ることから活動する運動なのです。


 イギリスでユネスコ憲章が採択されたのは1945年11月16日(憲章原本はイギリスで保管されている)で 翌1946年11月4日このユネスコ憲章を20ヶ所が批准したことによりユネスコが発足しました。 (11月4日はユネスコデーです。)
 平和を望む多くの人たちに支えられ、日本国政府が60番目の加盟国としてユネスコへの加盟を認められ ロンドンの憲章原本に署名したのは1951年7月2日でした。
 それから5年後の1956年に日本国に国際連合への加盟が認められました。
 日本国政府のユネスコ加盟については国会ユネスコ議員連盟会長であった和歌山出身の徳川頼貞国会議員などの活躍 がありました。
 ユネスコの設立に至るまでの経緯としては、第一次世界大戦終了後の1922年にユネスコの前身といえる 平和を探求するための国際知的協力委員会が設立されています。
 この国際知的協力委員会設立に尽力したのが、その当時の国際連盟事務局次長であった新渡戸稲造氏 (前の五千円札の人)でした。
 この委員会にはベルクソン、アインシュタイン、ホイジンガー、キュリー夫人など世界的に著名な 12人の学者、文化人で構成され、新渡戸氏は代表幹事務めました。
 第二次世界大戦直後、国際連盟時代に当時の世界の知性を代表し平和を探求した、国際知的協力委員会の 流れを汲むこのユネスコ運動の民間性を大切にするために、1947年7月19日に世界で初めて 民間人がユネスコに協力する団体である仙台ユネスコ協会が上田康一氏(民間ユネスコ創設の父として 現在世界中から称えられている)らの努力により発足しました。
 今では世界118ヶ国で5000を超えるユネスコ協会やユネスコクラブが活動しています。
 和歌山ユネスコ協会は、仙台、京都、神戸。大阪、名古屋について日本で6番目のユネスコ協力会として 翌年の1948(昭和23)年4月18日に発足した。
 発足に当たっては徳川頼貞氏・金森義雄氏・法眼晋作氏などが尽力されました。


 ユネスコは国連などと同じく、国が加盟し国家予算から分担金を払う「政府間機関」であり、 国連の専門機関としてユネスコへの加盟国(188ヶ国)により運営がなされており、その 最高議決機関はユネスコ総会です。
 そして、加盟国は民間の代表を含む「国内委員会」を設ける事になっており、日本では政府の 諮問機関としてユネスコ国内委員会(委員は60名)が設けられています。
 このようにユネスコ憲章に基づく国連の専門機関としてのユネスコと、政府間機関ではなく、 憲章の求める人類の連携としてユネスコ精神を広げようとするNGOとしての民間ユネスコがあり、 お互いに公式連携の密接な関係でユネスコの目的実現のため活動しています。
 日本国内でのユネスコ協会とユネスコクラブを合わせると275になり、ユネスコと公式連携 の世界ユネスコ協会クラブ・センター連盟の加盟数は81になります。


 平和の文化を創り出す(維持ではなく創り出す事がポイント)気持ちをもって、人(時間・知恵) ・物・金・情報を提供することだと思います。
 具体的には、外国語教室の講師をしたり、会議や教室の場所の提供、ホストファミリー、活動情報の 収集や機関誌の作成、通信文書の封筒書、留学生などの相談相手、バザー等の品物の提供、交流会などの 趣味特技の披露や指導、そして大切な活動費となる会費の納入などがあります。
 平和の創造につながるものであれば出来る事は無限にあります。
 そして、大切なのが続けることです。



 ユネスコは英語ではUnited Nations Educational,Scientific and Cultural Organizationで その頭文字をとってUNESCOです。日本語では国際連合教育科学文化機関です。
一方ユニセフはUnited Nations Children's Fundでその頭文字をとると UNCFとなりますが、発足当時は International(国際)とEmergency(緊急) が入っていたのでその当時の頭文字UNICEFをそのまま 使用してます。日本語では国際連合児童基金です。

<設立と経緯の違い>
ユネスコは第二次世界大戦後、再び戦争の悲劇を繰り返したくないという世界中の人々の思いから、 教育・科学・文化の分野での国際協力を進め、相互の理解を図り世界平和と人類の 福祉の促進を目的として1945年に設立された国連の中で独立した専門機関です。 国連の経済社会理事会が14の専門機関と協議や勧告、調整を行なっています。

ユニセフは第二次世界大戦後、戦争で家や家族を失い悲惨な状況におかれていた子どもたちに、 食料・衣料・医薬品などを緊急に届けることを目的に1946年に設立されました。 しかしその後も発展途上国をはじめ世界各国で援助を必要とする子どもたちが減少しないため、 国連は1953年にユニセフを国際連合の常設的下部機構とし、子どもの権利を守る恒久的な活動を 推進することにしました。

<組織上の違い>
ユネスコのような国連専門機関は、加盟各国が分担金を負担します。ユネスコの2004-2005年度の 2年間通常予算は6億1000万ドル、通常外予算は3億4700万ドルです。予算や活動の基本方針などは 2年に1回開催されるユネスコ総会において独自に決定されます。また、加盟国の投票により、 事務局長が選ばれるなど、独自性の高い組織です。加盟各国に置かれる国内委員会は、 ユネスコだけに見られる独自の組織です。日本では文部科学省に日本ユネスコ国内委員会事務局が 置かれています。なお、社団法人日本ユネスコ協会連盟(主務官庁:外務省・文部科学省)は ユネスコの精神にのっとって国内及び海外で事業を展開している民間団体です。

ユニセフの財源は国連加盟各国政府の任意拠出金と民間団体からの寄付金でまかなわれます。 2002年度の収入は14億5400万ドルで、予算や人事は、36ヶ国からなる執行理事会で決定され、 国連総会の承認を必要とします。財団法人日本ユニセフ協会(主務官庁:外務省)は民間組織で、 ユニセフの広報活動と募金活動を日本国内で行なっています。

<活動分野の違い>
ユネスコは国家という枠組みだけではなく、人々の連帯の上に、教育、科学、文化、コミュニケーション といた広範にわたる各分野を通した国際平和と人類の福祉の促進を目的として活動を行なっています。

ユニセフは世界各国の子どもを対象として、保健衛生、教育、福祉などの向上を目指した支援を実施しています。 財団法人日本ユニセフ協会はこれらの支援を実施するための資金を日本国内で募り本部に送金すること、 またその活動を広報することを主な活動としてます。

このように、ユネスコとユニセフはそれぞれ別の国連の組織ですが、ともに国連を中心とした世界の平和と 子どもたちの福祉や教育の向上のために協力し合って活動しています。
出典
「ユネスコ30の質問(増補改訂版)」社団法人日本ユネスコ協会連盟 2004年6月1日第1刷発行




和歌山ユネスコ協会TOPへ戻る