ペルー便り

ブランか山脈を彩るメインキャスト

私たちが住んでいるワラスは、2つの山脈に囲まれたワイラス谷に位置している。ここから1時間ぐらい車で走れば、山々の麓に着き、大自然のど真ん中に身を置くことができる。4月から5月が1年で1番花が咲く時期と言われ、我々も現地の植物名人と一緒に日帰りハイキングに出かけた。標高3500~4500m級に生息している高山植物は、ポツンと一輪だけ咲いている花から大地一面を覆って咲く花まで多種多様だ。

現地の言葉ケチュア語の由来を含めた印象的な高山植物をいくつか紹介する。

遠くからでもすぐにそれとわかる世界で一番高いパイナップル科植物、プヤ・ペルーの高山植物ライモンディ(高さ約10m)。英語名でアンデスのクィーンと言われ、世界で1番たくさんの花序をつける植物。平均寿命80年ぐらいの間に1度だけ無数の花が咲き、八百万から千二百万個の種を作る。咲いた後は枯れてしまう。花を咲かせた時は、ハチドリなどの野鳥が立ち寄るレストランにもなる。絶滅危惧種。

岸壁でひそかに咲いている赤と黄色の花、リマリマ。意味は「おしゃべり」。小さな子どもがなかなか言葉を発しない時、この花を口にやさしく何回も当てると話すようになることからこの名前がついた。そして現地のおばちゃんに超人気。帽子の飾りとしてとても好まれる。これも絶滅危惧種ですが・・・。

とても小さな水色の花、ペンカペンカ。地面にぴったりとくっついていて可愛らしい。意味は「内気」。花に向かって大きな声で「ペンカペンカ!」と呼び続けると、花びらが閉じてしまうシャイな植物。

まだまだ魅力的な植物がたくさん! 山好き、花好き、鳥好きにはたまらないブランカ山群を現地の人たちと一緒に歩きながら、彩り豊かなキャストたちを見に来ませんか。      (太田 清可)

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