ペルー便り

アンデス文化バーガー

日本には平安時代、鎌倉時代、江戸時代などと様々な文化があります。では、ペルーで思い浮かぶ文化は何でしょうか?インカ?ナスカ?実はペルーでも、世界的に有名なインカ時代の前に、たくさんの文化が栄枯盛衰を繰り返していました。

ペルーの歴史文化の変遷を「ダブルバーガー」を例にして説明します。ダブルバーガーにはパンが3枚あり、それぞれの間に具が入っています。「パン」の下、中、上の部分が、広い地域を統一したといわれるチャビン、ワリ、インカ文化を表しています。その間の「具」は、地方で発展した様々な文化となるのです。

図をご覧ください。ペルーの歴史文化の変遷
(下から上に向かって時代は新しくなる)

いくつかの特徴的な文化の例を挙げると、ペルーで最初に文化を形成したと言われ、その後の文化に影響を及ぼしたチャビン、当時の生活や人の表情・行動を見事に表す土器を作ったモチェ、11色の色を使った土器作り、過酷な砂漠で水路を作ったナスカ、インカの前に、アンデスを統一した文化ワリ、金細工の名人がたくさんいたと言われるチムー、一般庶民も使用していた立派なレースの織物や、わびさびの土器が見つかったチャンカイ、ミイラを織物に包み、だれにも行けない崖に保管したチャチャポヤス、ペルーの最後の文化で全国土を統一し、北はコロンビア、南はチリまで領土を広めたインカなどです。

インカ時代に至るまで文字がなかったため、発掘した遺跡、土器、織物、ミイラからしか、当時の様子を解読、想像することができません。インカ以外にも、まだまだたくさんの興味深い歴史文化を抱えているペルー。ぜひ1度、訪問されてはいかがでしょうか?!
(太田 清可)
筆者はペルーツアーのガイド役を務めた

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