ポルトガルへの旅

ジャカランダに迎えられて

わが国有数のポルトガル通でいらっしゃる伊藤玄二郎氏にご同行願い、当協会の尾花、鍋谷夫妻のご参加を得て実現した今回の旅。
例年より1か月遅れで咲いたという満開のジャカランダに迎えられて、私が再びサウダーテの国に降り立ったのは6月23日であった。旅の主目的は国際ロータリー世界大会出席の為であったが、これを機に前回行かポルトガルへの旅なかったエヴォラを何としても訪れたかったのである。伊藤氏ならではの素晴らしい旅程に添って壇一雄が住んでいたサンタクルスを訪れたり、テージョ川を一望出来るテラスで開かれたサンタレンのカナバロ侯爵邸での晩餐会等、特別の経験をさせて頂いた後、6月26日にエヴォラに入った。ここは1551年以来学芸の中心地として世界遺産にも登録されていて、先ず目に飛び込んで来たのがローマ時代の列柱。その前にあるエヴォラ博物館で前館長のイザベル・シッド女史が私達を迎えて下さった。女史は1500キロ離れたアゾレス島から態々飛んで来て下さったのである。館内の特別室で、大きな桐箱に納められた文書を畳紙から一枚一枚丁寧に出しては女史自身で、ご説明下さった。私達は総会での伊藤氏のご講演を想い出し乍ら、その実物を目の当たりにし、この格別のお計いに感激の極み。女史の知的で美しく魅力的なお人柄と相俟って生涯忘れられない一時となった。その後訪れたエヴォラ大聖堂ではもうすっかり天正少年使節団の気持ちになってしまっていた旅であった。(佐藤美智子)

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