カオ・プラ・ウイハーン遺跡を訪ねて

世界遺産登録を目指している、カンボジア名“プレア・ヴィヒア寺院”

 
タイとカンボジアの国境の山頂にある本堂とそこに至る参道に石段、石畳、途中3つの楼門。このカオ・プラ・ウイハーン遺跡には、今はタイ側からしか行けません。昨年11月初めに行ってきました。
 タイのウボン・ラーチャターニーから車で1時間半、やっと入り口?に。
 そこでタイ国立公園の入場料を支払い、しばらく歩いていくと岩場のような小さな谷。

 


ここからカンボジア、入り口の急な階段

ここで今度はカンボジア側の入場料を払うと金網のゲートをくぐって急な石段。それを過ぎると石畳の参道、両側には崩れていますが、ナーガ(大蛇神)をかたどった手すり、崩れた楼門、楼門に残っている模様を見たりしながらゆっくり山頂の本堂に。

本堂は比較的残っていて屋根も昔のままありました。


本堂周りには屋根つき回廊も残っています。
  ここはアンコール・ワットより古く9世紀末クメール帝国のヤショバルマン1世が建設。11世紀にスールヤルバマン1世が現在の規模に増築したとされています。そのころはさぞ素晴らしい壮大な寺院だったろうなあと、しのばれます。また山頂からの見晴らしのよいこと。カンボジアの緑の平原が地平線のかなたまで見えます。そのために長年タイとカンボジアの間で国境争いがあり、1962年にカンボジアの領土に、その後はカンボジア内戦の戦略的要地になった所です。  遺跡にはそのころの弾の跡、参道脇には今でも「地雷」注意の印が出ていたりして不気味です。(今ではほぼ完全に除去されたといわれていますが)。最近はタイとカンボジアで協力して世界遺産登録を目指しているとか。またアンコール・ワットからプレア・ヴィヒアまでの道の建設もカンボジアで計画中とも聞きました。今はまだ観光客も少なくゆっくり見学でき素晴らしい旅でした。

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