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海で復興「気仙沼の魅力」発信プロジェクト

気仙沼市立鹿折小学校

参加人数 181人

助成活動期間2022/4~2023/2

活動のねらい

鹿折の豊かな自然、人、文化、産業を活かした地域及び国際・地球規模の視点に立った体験的な探求活動から、教科領域にとどまらず気仙沼の将来をたくましく切り拓く児童の資質、能力の育成をねらいとする。

活動内容

・「海と生きる探究活動」をテーマに、伝統芸能である「浪板虎舞」を学芸会で発表したり、鹿折川の水質調査から川の環境保全に取り組んだり、スローフード都市宣言をしている気仙沼ならではの「食」について学んだりするなど、気仙沼の様々な魅力に触れる活動を行った。

・気候変動の主な要因が地球規模の環境の変化にあるとして、国際問題や地球規模の課題にも目を向けて探究活動を行った。

・気仙沼の魅力を多角的な視点から考え、また、地球規模の問題を学ぶためにキリバス共和国の小学生と交流会を行った。交流会を通して、伝統文化を大切にしたいという願いは、国境を越えて共通するものであることを学んだり、地球温暖化の影響を強く受けるキリバス共和国の危機的な状況を現地の人から直接聞いたりした。

・「全国海の学び発表会」、「海洋フォーラム in 鹿折」、「海洋サミット in 気仙沼」などの発表会を通じて、児童が学んだことを地域や保護者に発信した。

  • 伝統芸能「浪板虎舞」を学芸会で発表する3年生

  • 鹿折川で生き物調査を行う4年生

  • 地球温暖化についての講話を聞く5年生

  • 6年生が考えた、気仙沼と会津の食材を使ったお弁当

  • キリバスの小学生とオンラインで交流する様子

  • 4年生が作成したポスター

  • キリバスへの寄付活動が三陸新報に掲載された

  • 「海洋フォーラム」の様子が三陸新報に掲載された

助成金の使途

助成額 10万円
(下記費用を、助成金から充当)

児童・生徒の変容

・児童が身近な環境や人に主体的に関わり、社会に貢献しようとする態度を身に着けた。
・高学年では地球温暖化の影響を強く受ける国内の危機的な状況を、キリバスの小学校との交流を通して現地の子供たちから直接聞くことができた。その経験から、温暖化だけでなく新型コロナウイルス感染症の影響で物資不足に悩むキリバスに募金をしようとしたり、その他の貧困国で暮らす人を助けるために、日本ユネスコ協会連盟で集めている「書きそんじハガキ」の活動へ参加したり、トルコ地震の支援をするために、自ら募金を呼び掛けたりする姿が見られるようになってきた。自分の身の回りのことだけでなく、世界に視野を広げ、考え行動しようとする姿が見られるようになった。

先生の声

・3年生では、浪板虎舞保存会の方から直接話を聞く機会を設けたことで、伝統文化の継承の問題を取り上げ、保存していくためにはどうしたらよいのかという問いを引き出すことができた。相手意識や目的意識をもって具体的な課題をもち、解決しようとするようになった。
・4年生では体験活動や見学等で、実際に水生生物に触れたり各施設を見て話を聞いたり、カキ養殖場でプランクトンを見たりすることで、鹿折川の水質の保全を自分の身の回りの身近な問題として捉えるようになった。課題解決の様子からも児童が自分事として具体的に調べ、まとめる様子が見られた。
・高学年では、講話の最後に分かったことを振り返り、ノートに書く時間を設定した。何度も繰り返して行うことで、考えを整理してまとめるようになってきている。また、児童相互が分かったことについて意見を交流することで新しい気付きや疑問を引き出すことができた。

生徒の声

・地球温暖化の影響は海だけでなく、山でも影響があると聞いてとても驚きました。また、日本は世界トップクラスでフードロスが多いこと、命を無駄にしていることから、まずは食事を残さずに食べきることから頑張りたいと思いました。現在、異常気象が続いていることから、これ以上地球温暖化が悪化しないように自分ができることを頑張りたいです。
・海洋フォーラムでは、国際問題について考え、気仙沼の未来について考えることができたよい機会となりました。質問もたくさん届いたので、課題について別の視点から考えることができました。でも一つできなかったことは、自分の伝えたい「気仙沼の未来」についてうまく伝えられなかったことです。中学生になって、また機会があったら伝えていけるように頑張りたいと思います。

学習成果発表の様子

「海洋サミット in 気仙沼」で発表する5年生

地球温暖化を中心とした気候変動の問題を、「自分たちならどのように解決するか」という視点から発表を行った。

「海洋サミット in 気仙沼」で発表する6年生

海と生きる気仙沼の魅力を存分に伝える発表が多々あった。

教材ダウンロード

資料なし