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私たちの飛渡川の環境をもっと豊かにしよう。

十日町市立飛渡第一小学校

参加人数 8人(全校児童)

助成活動期間2020/4~2021/3

活動のねらい

地元の川の環境に関する調査を通して、安全できれいな水を維持・確保していくことの大切さを理解し、サケの生息する海や食料を生産する水田を守っていこうとする態度を育てる。

活動内容

全学年8名という学校の規模を活かして、以下のよう活動を主体的に行った。

●飛渡川の水質調査・環境保全啓発活動(リーフレット作成等):
学校周辺の中流域の両側合流地点の下流域を調べた。具体的には、1m程の透明の筒に河水をいれて透明度を測り、二つの試薬を使い酸素濃度と化学物質の含有量、水温を測定した。この活動で学んだことを、リーフレットや劇を通して地域の方や保護者に発表することができた。

●ブナ林体験活動:
講師の自然観察員にブナに対する知識だけではなく、食用になる山菜や毒草の見分け方など色々なことを教わることができた。またブナの枯葉が積もった斜面でそり滑りをし、枯れ枝を集めて秘密基地作りなども行った。

●米や野菜の栽培・販売活動:
学校近くの国道わきにある飛渡野菜直売所で、学校畑で収穫したジャガイモの販売体験を行い、販売の収益金を老人ホーム・病院との交流資金に充てた。

●サケの飼育活動:
飛渡川に放流するために、中魚沼魚業協同組合からサケの発眼卵約200個を受け取り、校内で飼育をした。
サケの飼育当番は観察日誌を毎日書き、具体的には以下の活動をおこなった。

<活動内容>
卵の孵化まで・・・・・朝と昼休みに活動
活動内容:温度と積算温度の記録 水槽内の観察 孵化しない卵は取り除く

餌を食べ始めたら・・・朝、20分休み、昼休み、下校前に活動
活動内容:温度の記録、餌やり、フン掃除、水替え(1日1~2回、半分程度)

この当番の仕事は、高学年が低学年を教えた。
さらに6年生と3年生が2人組の輪番で作成し、サケ新聞を毎週発行した。(漁協・各家庭へ、ホームページ掲載)

  • 下流での調査の様子

  • 中流での調査の様子

  • 上流での調査の様子

  • ブナ林体験活動における基地つくりの様子

  • さつまいもの販売の様子

  • じゃがいも販売の様子

  • 地域の方と交流して、サケの放流を計画した。

  • サケは卵から育てた。

  • 飛立川へサケを放流している様子

  • 裏面は教材ダウンロード「指導案」より閲覧可能

助成金の使途

助成額 10万円
(下記費用を、助成金から充当)

内訳使途金額
旅費交通費 現地調査タクシー代 20.000円
諸謝金 環境学習講師謝金 20.000円
印刷製本費 環境リーフレット作成 35.000円
消耗品費 魚捕り網、パックテスト、溶存酸素キット、プラスチックダンボール 25.000円

児童・生徒の変容

・飛渡川の水質・生物調査等をすることで、いつまでもたくさんの生き物が棲むきれいな川でいてほしいという願いをもち、地域住民等にブナ林や飛渡川の環境保全を積極的に訴える姿が見られた。

・地域の自然や人に積極的にかかわる主体性と自分の思いを伝える表現力の向上が見られた。

先生の声

・全校8人のフットワークの軽さを生かし、ダイナミックな活動を行った。具体的にはNPO法人、漁協組合、地域振興局、河川敷事務所、福祉会、病院など、多くの関係機関とつながり協働しながら活動することができた。

・学習発表会では、自然を守るためにみんなで気を付けていきたいことを地域住民に訴えかけた。

・6社の新聞社から多数の取材を受けるなど、環境保全の発信や地域活性化の推進ができた。

・学力検査の結果、当校の児童は学力が高いことが分かった。地区の自然と人材を活かして様々な体験を行っているが、それが成果に結び付いていると思う。

生徒の声

・とても大事な川
ぼくは、飛渡川を調査してきて、すごく意外なことを知りました。それは、水質の調査で中流・下流が思ったよりも汚れていたことです。あんなに透明で、きれいな川なのになぜ汚れているのか、ぼくは不思議でした。おそらく、排水などが流れ込んでいて、それで汚れているのかなと、ぼくは思いました。そこで、もっと川がきれいになる方法を調べてみました。すると、たくさんの方法がありました。それを劇にして地域に発表しました。これで、川が少しでもきれいになるといいです。川のパンフレットも作っているので、それでたくさんの人に飛渡川を知ってもらいたいです。

・下流での出来事
ぼくたちは、飛渡川の上流、中流、下流を調べました。その中で心に残ったところは下流です。温度を測り、生き物とりをしたからです。いろいろな生き物をつかまえました。ぼくは見えなかったけど、魚もいたそうです。そして秋になるとサケが上流にのぼってきたという電話をもらいました。見に行ってみると泳いでいるよりも流されているように見えました。でも、ちゃんと下流から上流にのぼってきてよかったと思いました。これからもサケがのぼってくる川でいてほしいです。

学習成果発表の様子

発表会の様子

劇を通して、活動の成果を発表した。

発表会の様子

下流・中流・上流での水質調査して、生き物について発表している。

環境保全啓発活動

環境保全啓発活動

教材ダウンロード

使用したワークシート等の教材

指導案