第9回高校生カンボジアスタディツアー【ニュースレター Vol.9】
2025年7月27日から8月3日の8日間、公益財団法人かめのり財団との共催で第9回高校生カンボジアスタディツアーを実施しました。参加した日本の高校生たちは、ポル・ポト政権時代の拷問施設や処刑場などへの訪問や、寺子屋の子どもたちとの交流などを通じて、国際平和や教育の大切さを学びました。
ツアーに参加した10名の高校生たちが、帰国後、現地での感動や学びをニュースレターとしてまとめました。関連する国際デーに合わせて順次掲載します。

第9回目は11月20日「世界子どもの日」に合わせて、Yusei S. さんのニュースレターを紹介します。
ニュースレター Vol.9
『自分の想いを言葉にすることで、どこでどんなチャンスが生まれるか分かりません。そのため、今回学んだことを自分の言葉で色々なところに発信し、周りの人にカンボジアの現状を知ってもらい少しでも現地の人たちの力になりたいと思います。』
埼玉県立大宮工業高等学校(埼玉県)Yusei S. さん
カンボジアスタディツアーが初の海外渡航となったYusei S.さん。ツアーの中で、ポル・ポト政権下で多くの子どもたちが犠牲になったことや寺子屋に通う子どもたちの栄養状態に衝撃を受け、たくさんの人たちにカンボジアのことを知ってほしいと思い、所属する蓮田・白岡地方ユネスコ協会などで発信活動を続けています。

「彼らは体が小柄なことから小学生くらいの年齢だと思っていたのですが、中には自分達と同い年くらいの子がいました。体が小柄なのは食べるものがなくて栄養が足りていなかったからでした。」(本人ニュースレターより)


左:キリングツリー。亡くなった子どもたちへの追悼の意を込めて多くのミサンガがつけられている。
右:キリングツリーの説明板。たくさんの子どもたちがキリングツリーに頭を打ち付けられて殺されたと記されている。
「子どもも小さいうちから洗脳され人を殺すのを手伝わされていました。処刑には多くの道具が使われました。木の皮を使い人の首を切り落としていたこともあるそうです。1番衝撃だったのはキリングツリーという木です。この木は小さな子どもを殺すのに使われていました。」(本人ニュースレターより)
今もなお、世界には戦争や紛争に巻き込まれて命を落とす子どもたちは多くいます。また、日本でも貧困や虐待に苦しむ子どもたちがいます。子どもが安心して暮らせる世界を作るにはどうしたら良いかを考えるきっかけとして、Yusei S. さんのニュースレターをぜひお読みください。
11月20日「世界子どもの日」
11月20日は「世界子どもの日」で、国際的な連帯を推進し、世界の子どもたちの意識及び福祉を向上することを目的に、1954年に国連で制定されました。その後、1959年11月20日には「児童に関する権利の宣言」、1989年に「子どもの権利条約」が国連総会にて採択されています。日本でも2022年にこども家庭庁が設立されるなど、子どもが生きやすい社会の実現に向けた取り組みが行われる一方で、子どもの約9人に1人が相対的貧困状態にあります。
<参考>
①「世界子どもの日」(英語)
国連ウェブサイト:https://www.un.org/en/observances/world-childrens-day
② 子どもの相対的貧困について
日本ユネスコ協会連盟ウェブサイト:https://www.unesco.or.jp/activities/u-smile/
■過去のニュースレターはこちら
ニュースレターVol.1 Takahiro Y.さん
第9回高校生カンボジアスタディツアー【ニュースレター vol.1】 – 公益社団法人日本ユネスコ協会連盟
ニュースレターVol.2 Rio S.さん
第9回高校生カンボジアスタディツアー【ニュースレター Vol.2】 – 公益社団法人日本ユネスコ協会連盟
ニュースレターVol.3 Momo N. さん
第9回高校生カンボジアスタディツアー【ニュースレター vol.3】 – 公益社団法人日本ユネスコ協会連盟
ニュースレターVol.4 Meimi M. さん
第9回高校生カンボジアスタディツアー【ニュースレター Vol.4】 – 公益社団法人日本ユネスコ協会連盟
ニュースレターVol.5 Yuzuki F. さん
第9回高校生カンボジアスタディツアー【ニュースレター Vol.5】 – 公益社団法人日本ユネスコ協会連盟
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第9回高校生カンボジアスタディツアー【ニュースレター Vol.6】 – 公益社団法人日本ユネスコ協会連盟
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高校生カンボジアスタディツアー【ニュースレター Vol.7】 – 公益社団法人日本ユネスコ協会連盟
ニュースレターVol.8 Riru K.さん






