2024.11.21
【U-Smile活動報告】わくわくDAYキャンプ(宇部市)
わが国は少子高齢化を始めとしてさまざまな社会課題を抱え、また、新型コロナウイルス感染症の影響により、子どもたちを取り巻く環境は極めて厳しい状況となっています。
当協会連盟は、相対的貧困やさまざまな理由で、困難な状況に置かれた日本の子どもたちを対象に、「U-Smile ~みんなでつなぐ子ども応援プログラム」(U-Smileプログラム/地域協働型包括教育支援事業)を行っています。
本事業では、困難な状況に置かれた日本の子どもたちを地域協働かつ包括的に支援し、健やかな成長を育むことを目的とし、子どもたちが夢や希望をもてる社会となることを目指しています。
相対的貧困は、見えにくいと言われています。いまの子どもにとって、必要なツールである「携帯電話」をもって、普通の服装をしていれば、困難な状況であることはわかりません。また、外に出かけて、人に会うことが少なくなれば、わかりません。見えない貧困が、日本には広がっています。
日本の子どもたちは、想像以上に、経済的な困窮に直面しており、教育格差、体験格差を生み、それが原因で社会から疎外されてしまっています。
日本の子どもの9人に1人が貧困の状態です。ひとり親世帯に限ると2人に1人が貧困の状態です。
(データ出典:厚生労働省)
相対的貧困率とは、一定基準(貧困線)を下回る等価可処分所得しか得ていない者の割合をいう。なお、貧困線とは、等価可処分所得(※)の中央値の半分の額をいう。
※等価可処分所得とは、世帯の可処分所得(収入から税金・社会保険料等を除いたいわゆる手取り収入)を世帯人員の平方根で割って調整した所得をいう。(出典:厚生労働省)
当協会連盟は、相対的貧困やさまざまな理由で、困難な状況に置かれた日本の子どもたちを支援しています。
地域のユネスコ協会・クラブ、自治体、教育機関(小学校・中学校・高等学校・大学校等)、NPO(Nonprofit Organization)、福祉団体、企業、経済団体、住民などが密接に連携し、役割分担の上、ネットワーク的かつ組織的に協働します。
居場所支援、学習支援、体験支援、保護者支援などを通じ、生活習慣、学習習慣の形成、自己肯定感の醸成など、困難な状況にある子どもたちの自尊・自律を促す包括的な支援を推進します。
地域でのつながりが網の目のように広がり、そしてそれが強くなればなるほど、地域の子どもたちを育む力はより大きくなり、子どもたちの未来につながる道はより確固たるものになると当協会連盟は信じています。
当協会連盟が実施したこれまでの支援活動に対して、子どもたちの変化について、次のような声を頂いております。
・これまでほとんど見られなかった笑顔や自信に満ちた表情が出てきた。名刺交換体験の際、将来なりたい職業を書けるようになり、自己表現も出来たことに驚いている。
・子どもたち、それぞれが、何にどれだけお金がかかるか、意識し始めた。貯金してみる、と言った子どももおり、明らかにお金に対する意識が変わった。
・子どもたちの心の奥底に秘めた思いや、自分たちの希望があるということに気づかされた。
・旅行後は、自分で考えて行動したり、他人を思いやる気持ちをもったり、集中して話を聞くことが出来るようになった。短い旅行であったが、子どもたちの成長につながった。
・多くの保護者が「子どもの学習意欲が上がった」「高校生や大学生ボランティアの講師は、子どもの精神面に良い影響を与えている」とおっしゃっている。
・開塾以後、生徒は、勉強の時間を大変楽しみにしていると感じる。
・ボランティア講師である高校生・大学生の教える側にも、良い影響を与えている。
私たちの活動には、多くの方々にさまざまなかたちでご協力・ご支援をいただいています。
わたしたちの想いに共感してくださる方を、心よりお待ちしております。ひとりひとりの力を未来の力に。