減災教育と自然災害発生後の教育支援educationsupportitem

ユネスコ・震災復興研修会プログラムを開催

2011.08.30

 

kyouin_0813.JPG8月10日(水)- 11日(木)に宮城県仙台市内で、㈱三菱東京UFJ銀行の支援を得て、ユネスコ・震災復興研修会プログラムを開催しました。震災以降、一貫して学校再開のために頑張ってこられた教員のために、心からリラックスし、生徒への円滑な対応ができるような研修会をおこなってほしいと気仙沼市教育委員会からの要望があり、実施に至りました。

冒頭の気仙沼市教育委員会・白幡勝美教育長からは、「研修会を通じて、先生方が学びながらリラックスでき、自分らしさやゆとりを取り戻し、元気になってほしい。」とご挨拶をいただきました。

まず、災害時の心のケアへの取り組みについて研究されている静岡大学の小林朋子先生を迎えて、呼吸法を軸としたリラックス方法を学びました。

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                                  先生方がペアになり呼吸法を実践

 

 続いて、金沢美術工芸大学の後藤徹教授・静子さんご夫妻をお招きして、視点を変えてものごとを見る”くるりんぱ”ワークショップ(*注1)の手法が伝えられました。このワークショップの冒頭、後藤氏は「3月11日以降、先生方はもとより、子どもたちも毎日、苦しい日々が続いていると思います。このワークショップでは通常の発想を逆転させてみるとどうなるかを体験し、”つらい・苦しい”という意識を”楽しい・うれしい”というポジティブな考え方に少しでも持っていければと思います」
と述べ、参加した先生方は作品をつくり、発表しあいました。

*注1
「くるりんぱ」は、クルっとひっくり返すと、パッと別の絵が現れる楽しい逆さ絵です。「モノの見方は1つじゃないよ」というメッセージを発信し、ユネスコ憲章にある「多様性の尊重」を呼びかけています。

 

 

kyouin3_0830.JPG                                  くるりんぱワークショップの様子

参加者の先生からのコメントをいくつか紹介します。

「今回の研修会に参加して、大きなパワーをいただきました。でも、このパワーを本当に必要としているのは、被災し、家や家族を失った子どもたち、避難所で苦しい生活をしている方々だと思います。私たちにできることを考え、今後も手を取り合って、前へ進みたいと思います。」

「すっかり癒されました。普段、時間に追われて、ゆっくりと震災のことを振り返ったり、話し合ったりすることがあまりありませんでした。」

「ぜひ今回のみに終わらせず、冬休み、来年度とさらに心的ストレスが考えられる今後も開催していただきたい。」

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