東日本大震災子ども支援募金「ユネスコ協会就学支援奨学金」scholarship

東日本大震災から1年

2012.03.11

宮城と岩手、そして福島において、子どもが安心して学べる地域づくりを目指し、「学校支援」「奨学金」「文化復興支援」を3本の柱として、復興支援を続けて参りました。


◆ ユネスコ協会就学支援奨学金

東日本大震災により、経済的に厳しい環境におかれた家庭の子どもたちが安心して学校に通えるようにと、ユネスコ協会就学支援奨学金事業を立ち上げました。全国の企業・団体・個人の皆さまからの温かいご支援により、今年3月末までに気仙沼市、石巻市、陸前高田市、大槌町、南三陸町、仙台市の6自治体の合計1588名の子どもたちに奨学金を給付できることとなりました。


気仙沼市教育委員会の話によると、多くの家庭が先の見えないストレスを抱えている中、子どもたちもその影響を受けており、学校が安心して過ごせる唯一の拠り所となっているといいます。被災地の経済復興がなかなか進まない中、対象となる子どもたちの数はますます増えるとみられます。


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◆ 学校支援

東日本大震災 子ども支援募金の中で、一番早く立ち上がったのが学校支援です。
2012年2月13日現在までで、宮城県67校、岩手県26校2教育委員会、福島県44校のあわせて137校2教育委員会への支援を行うことができました。高校15校、中学校34校、小学校75校、幼稚園13園です。


この1年間、学校からの支援要請の内容も、事態の推移に従って変化していきました。


初期(2011年5月くらいまで)には、津波や地震の被害からまだ立ち直れない中、とにかく2011年度の新学期をスタートしよう、授業を継続しようという先生方の思いが、例えば学習ノートや電気スタンド、体育のユニフォームといった学用品や学校備品への支援要請となって反映されていました。


震災から3ヵ月もたつと、東京電力福島第一発電所の事故に伴う放射能被害を受けた福島県の学校を除き、学校での授業は軌道に乗ってきました。代わって課題となったのが、家庭に重くのしかかる負担でした。そこで、遠足や修学旅行への支援や、算数ドリルや漢字練習帳といった副教材への支援へとシフトしていきました。これまでは一律、家庭から費用を徴収していたのだが、被災した家庭には難しく、また自治体による就学援助の申請作業も遅れていました。そのため、学校では遠足を取りやめたり、教材費の支払いを猶予してもらったりしていたのが、この学校支援でひと息つけたというのが実情です。


学校の先生方からは、東日本大震災 子ども支援募金の学校支援は、消耗品でも先生が使用するものでも、あるいは遠足の費用でも、学校のニーズに合わせて柔軟に対応したので、他からの支援で買えないものを購入できたと喜ばれました。


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◆ 文化復興支援

震災直後の学校支援を進める中、地元住民の熱い要望を受けて文化復興支援は始まりました。
当初は、協力企業からも死者・行方不明者が大勢出たため「なぜ文化の復興なのか?」と疑問の声もあがりました。


しかし、やがて流されて傷だらけになった太鼓が各地で発掘され、避難所や復興市では伝統的な獅子舞や神楽が舞われ、人びとが涙を流して喜ぶ姿が報道されるようになりました。

震災によって住民が離散し、ふるさとの景色が失われた後、祭りが地域の文化として人びとをつなぐ大切な役割を果たすことが改めてわかってきました。


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毎月定期的にご支援いただくことで、被災地の子どもたちへの奨学金が継続できます。

あなたの募金で、「子どもの学び」を応援してください。

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