東日本大震災子ども支援募金「ユネスコ協会就学支援奨学金」scholarship

被災地調査隊レポート③「学校の状況」

2011.04.13

日本ユネスコ協会連盟では、「東日本大震災 子ども支援」の調査隊を気仙沼市(宮城県)に派遣しました。皆さまからいただいた募金を効率的に活用するため、被災状況の把握・調査を行い、学校支援について教育委員会と話し合いました。


教育委員会

気仙沼市教育委員会の関係者と、市内の学校の被災状況、学校再開への課題や支援についての協議を数日間に渡り断続的に行った。教育委員会では、まず各学校に通う生徒・児童、教員及び、その家族の安否確認を進めると同時に、各学校の校長と連絡、会議を断続的に実施している。当協会連盟は、その合間の時間を頂戴しながら、あるときは立ち話、あるときは車の中となるべく、関係者の業務が滞らないように、協議を行った。
教育委員会関係者は震災後、休みもなく対応している。職員の中には、家が流された方、親族が無くなった方、被災してヘリコプターで救助された方などが多数いたが、職員は「子どもたちが学校に通うことで、安心して欲しい」という思いから、4月21日の再開を目指している。

地元との協議

被災学校調査

気仙沼市内の小・中学校は33校あり、多くの学校が被災していることが確認されている。
ただし、その状況は近々に行われる学校長が参集する会議にて明らかになる模様である。無論、学校自体が津波で流され、跡形もないところもある。そのため今回は、津波被害にあって、避難所になっていない市内の小学校の調査を実施した。なお特に、印象的だった学校が2つあり、その概要をお伝えする。


*教員が校内を片付けながら再開を目指す学校
この学校は築1年で、まだとても新しかった。また体育館は落成数日前に震災にあっている。6年生は体育館での卒業式を楽しみにしていたと担当教員は肩を落とした。校庭及び1階フロアは全て浸水している。教員の手で連日片付け作業がされており、瓦礫は撤去されていたが、泥の入った教室の床や壁の掃除には時間がかかる見込みである。


この学校は3m近い津波が押し寄せた
津波で被災した教室

*津波被害を受けておそらく廃校となる学校
この学校は川沿いにあり、周辺の住宅地も含めて一帯が壊滅状態であった。校舎自体の高さが無いため、今後同規模以上の津波があった場合を想定し、おそらく廃校となる。


なおこの学校は、以下より動画でご覧いただけます。

https://www.youtube.com/embed/CcTyLRw4lsA

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