未来遺産運動ニュース2025年5月号
日本ユネスコ協会連盟は、日本の豊かな自然や文化を100年後の子どもたちに伝えていくことを目指し、未来遺産運動を行っています。
全国に87ある「プロジェクト未来遺産」では、地域の自然や有形・無形の文化を守る多様な活動が展開されています。
各地域の「プロジェクト未来遺産」のイベント情報・活動報告(開催日時順)は以下をご覧ください。
イベント情報
3. 森であそぼう!「虫むし探検隊 start!」(愛知県)
4. 5月の「和白干潟クリーン作戦」「自然観察」参加者募集(福岡県)
5. 東日本大震災津波遺構「巨大防潮堤保全草刈り」事業(岩手県)
活動報告
⒈ 備中とと道トレイル推進協議会/明治時代の魚市場が令和に復活!吹屋とと市開催
⒉ 和白干潟を守る会/3月の「和白干潟クリーン作戦と自然観察」報告
⒊ 阿波人形浄瑠璃平成座/「とくしまマラソン2025」に応援隊として参加しました
⒋ 沼須人形芝居保存会あけぼの座/春の例大祭奉納公演を行いました
5. 美濃市仁輪加連盟/第56回美濃市仁輪加コンクールを行いました
ピックアップ【事務局からのお知らせ】
発行物
未来遺産・見沼たんぼプロジェクト推進委員会/見沼・旬彩(2025年春号)
イベント情報
※団体から提供された情報を掲載しています。
内容は掲載日時点のため、最新情報は各団体のウェブサイト等をご確認ください。
参加申し込みや行事に関するお問い合わせは、各団体へご連絡ください。
1. 「日本三大くも合戦 横綱決定戦」参加者募集
_R.jpg)
(開催日)5月4日(日) 9:00~
(場 所)千葉県富津市富津1465 富津八坂神社
■富津フンチ愛好会からのご案内
千葉県富津市の「くも合戦」をご存じですか?戦うのは体長1cmほどの小さなクモ、フンチ(ネコハエトリ)。このクモは桜の咲く頃に繁殖期を迎え、オス同士がメスを巡って激しく争います。その習性を活かし、江戸時代から受け継がれてきた伝統の遊びが「くも合戦」です。
今年も5月4日に「日本三大くも合戦 横綱決定戦」を開催し、第24代横綱を決定します。
子どもから大人まで楽しめるこの大会で、あなたも「クモ界の横綱」を目指してみませんか?観戦も大歓迎です!白熱のバトルを目の前で体感できるこの機会にぜひ、富津市で伝統の戦いを見届けてください!
申込方法:当日AM9:00~AM9:30までに会場受付にて申込み
参加資格:ネコハエトリ(オス)を1匹用意できる方。ただし、前足がないクモは参加できません。
参加費:無料
詳細は、ポスター及び当会公式ウェブサイトをご確認ください。
■チラシ (日本三大くも合戦 横綱決定戦)
2. 「備中とと道トレイルウォーク大会」参加者募集

(開催日)5月17日(土)9:00~
(場 所)岡山県笠岡市、井原市、高梁市、小田郡矢掛町
■備中とと道トレイル推進協議会からのご案内
当協議会では毎年12月から5月にかけて、明治時代に笠岡から60㎞北にある吹屋まで瀬戸内海の鮮魚40㎏を肩に担いで12時間で運んだ「とと道」を3コースに分けて歩く大会を開催しております。今回はその4回目。
吹屋からの下りコース(吹屋→成羽 17.5km(バス+ウォーク/吹屋発9:00 所要5時間)) です。
ご参加をお待ちしています。
申込方法・締切:詳細はチラシをご確認のうえ、5月5日(月)までにお申込みください。
参加費:1名5,000円 ※初回参加の場合は、別途会費1,000円がかかります。
■チラシ (とと道トレイルウォーク大会)
3. 森であそぼう!「虫むし探検隊 start!」

(開催日)5月18日(日) 9:20~12:00
(場 所)愛知県瀬戸市(海上の森)
■NPO法人海上の森の会からのご案内
なごや環境大学と連携したこども講座「森であそぼ!」を今年も3回にわたり開催します。
森をゆっくりあるき、出会った生き物の姿を観察しましょう。
海上の森と里には多くの生き物がいます。
ぽかぽか暖かくなって、虫たちが動き始めました。
私たちも今日から虫むし探けん隊!森をゆっくりあるいて5月の森の宝探し、生き物調べをしてみましょう!
定員:30名
対象:小学生親子
申込方法・締切:5月2日(金)までにメールでお申し込みください。
参加費:200円(保険料含む)
詳細は、チラシまたは団体HPをご覧ください。
4. 5月の「和白干潟クリーン作戦」「自然観察会」参加者募集

(開催日)5月24日(土)15:00~17:00
(場 所)福岡県福岡市
■和白干潟を守る会からのご案内
和白干潟を守る会では毎月「和白干潟クリーン作戦と自然観察会」を実施しています。干潟には、人が海や川に捨てたゴミなどが流れ着きます。唐原川河口近くの通称「海の広場」周辺のゴミを拾い、きれいになった浜辺で自然観察を楽しみます。学生や社会人など幅広い年代の参加を歓迎します。
申込方法・締切:当日現地にお集まり下さい。
参加費:無料
集合場所:和白干潟海の広場集合(福岡市東区和白4丁目)
5. 東日本大震災津波遺構「巨大防潮堤保全草刈り」事業

(開催日)6月15日(日)
(場 所)岩手県宮古市(田老)
■NPO法人津波太郎よりご案内
プロジェクト未来遺産2023に登録された「巨大防浪堤を未来へ-岩手県宮古市田老の津波防災伝承活動-」の一環で、東日本大震災の津波で破壊された巨大防潮堤を安全に見学して頂くために、夏季になると雑草で見えなくなる津波遺構を、夏季前の明治三陸津波(1896年6月15日)発災日の6月15日に草刈り整備を行い、津波の破壊力とその威力の分散について伝え、津波防災・減災に備えます。皆様の参加をお待ちしております。
申込方法・締切:詳細は当団体のホームページをご覧ください。
参加費:無料
活動報告
1. 明治時代の魚市場が令和に復活!吹屋とと市開催

(プロジェクト名)歩こう子どもたち!~未来につながる「備中とと道」~
■備中とと道トレイル推進協議会からの報告
明治時代に岡山県笠岡の港から瀬戸内海の鮮魚40㎏を肩に担いで60㎞北の吹屋まで12時間で運んだ道=とと道。山の中に放置されて60年、私たちが歩けるように再整備した活動が昨年プロジェクト未来遺産に登録されました。それを記念して、去る3月16日(日)に「ふきや町並み店主会」との共催で北の日本海の境港、南の瀬戸内海の寄島から海産物を吹屋に持ち寄り(車で!)、「とと市」として明治時代の魚市場を復活しました。
冷たい雨にもかかわらず千人ほどもの人びとが山の上に集まり、往時をしのびながら振舞われたカニ汁や、1本10㎏ほどもあるぶりの解体ショーを楽しみました。「とと道」×「とと市」のコラボにより、往時の人びとの営為がより具体的に、そして身近に感じられました。今後は、毎年この時期に「とと市」を開催し、さらに、歩いて吹屋に向かい、「とと市」に参加する「とと市ウォーク」も実施する予定です。ご期待ください。
2. 3月の「和白干潟クリーン作戦と自然観察」報告

(プロジェクト名)博多湾・和白干潟の自然保護活動
■和白干潟を守る会からの報告
3月22日(土)に実施し、参加者28名、回収ゴミ70袋、ミヤコドリ37羽、ホオジロハクセキレイ等の野鳥が観察できました。
朝から晴れていて風はありましたが、次第に気温も上がり暖かい一日でした。今回も挨拶の後、ゴミの分別や回収場所の説明をして始めました。
今回は一般の参加者が多く、春日市より家族5名の参加があり、また南区より2名の親子連れの参加もありました。遠方の方々が気にかけて下さり、嬉しい限りです。
清掃終了後、野鳥観察をし、本日回収したゴミの数、水質調査などの結果をお知らせし、記念写真を撮り散会しました。
参加者からは、「初めて参加したが、きれいになって気持ちが良かった。」「いつも楽しく参加している。」「初めて家族で参加した。海がきれいで、ゴミも拾えて良かった。」といった感想が寄せられました。次回も参加宜しくお願い致します。
3. 「とくしまマラソン2025」に応援隊として参加しました

(プロジェクト名)世界に伝えたい!!阿波人形浄瑠璃の魅力未来遺産プロジェクト
■阿波人形浄瑠璃平成座からの報告
「とくしまマラソン2025」は、県内はもとより国内外からの参加者が多く、本年は特に外国の方の参加が多かったそうです。コース上に設置された応援ポイントで、地元の団体が「Magic“AWA”Supporters~とくしまマラソン応援隊」としてボランティアで参加しています。平成座と平成座ジュニアクラブ&川内北小学校人形浄瑠璃クラブの子どもたちと保護者も参加し、大きな声で「がんばれーがんばれー」、「人形浄瑠璃の里 徳島へお帰りなさい!お弓・お鶴・チャリの人形たちが皆さまを応援しています。」と応援し、阿波人形浄瑠璃の魅力を伝えました。大会に駆けつけてこられた後藤田知事と記念撮影の後、帰路に着くと蜂須賀桜が満開。お天気に恵まれた春の楽しい思い出となりました。
4. 春の例大祭奉納公演を行いました

(プロジェクト名)沼須人形芝居継承者プロジェクト~江戸時代の技を今につなぐ~
■沼須人形芝居保存会あけぼの座からの報告
群馬県沼田市沼須町の砥石神社では、毎年4月3日の春季例大祭として、宝暦9年(1759)に村民の喜捨によって京都から集められた一切経を氏子が担ぎ、町を回り歩く一切経祭りが開催されています。
祭礼終了後、神社隣の公民館で、沼須人形芝居保存会あけぼの座の春の例大祭奉納公演を行いました。春の奉納公演は、50年続いている大切な公演で、小雨の中、今までにない160名ものお客様にご来場いただきました。
今年は、あけぼの座発足50周年、座長・金井竹徳原作のオリジナル演目「小松姫物語」10周年を迎えます。当日参加した学生12名、総勢29名で、3つの演目を上演しました。会場の皆様と笑いあい、応援していただき、温かい拍手に包まれ、感謝してもしきれないほど幸せな時間となりました。
難しい古典芸能に興味をもってもらえなかったり、コロナ禍で上演が難しい時も歩みを止めず、一つ一つ、一人ひとりが丁寧に取り組み、みんなで頑張ってきた結果、たくましい芽が育ってきています。
少子高齢化、過疎化が進む中、民俗文化財を守ることは大変です。これからも老荘青の年代を超え、大きな家族のような座を目指し、未来へ“地域の宝”の継承に向けて邁進いたします。
当団体SNSでも随時情報を発信していますのでぜひチェックしてみてください!
5. 第56回美濃市仁輪加コンクールが行われました

(プロジェクト名)美濃流し仁輪加~地方に華咲く言葉の文化~
■美濃市仁輪加連盟からの報告
例年4月の第2土曜日・日曜日に、花みこしや仁輪加などで賑わう春の祭典「美濃まつり」が行われます。今年は、4月12日(土)に開催され、同日夕方より「第56回美濃流し仁輪加コンクール」が美濃市文化会館で行われました。
「仁輪加」とは江戸時代から続く伝統芸能で、風刺と洒落の利いた秀逸な落ちのある即興劇です。出場した12町内は今年の世相を表す独自のネタで仁輪加を披露し、会場に訪れた多くの観覧客を笑いの渦に巻き込みました。 仁輪加の上演は、コンクール会場のほかに、「うだつの上がる町並み」やその周辺12か所に用意された会場で演じられ、夕方から夜にかけて各会場で仁輪加を楽しむことができる特別な一夜となりました。
ピックアップ【事務局からのお知らせ】
「プロジェクト未来遺産2025」を募集中(応募期限:7月31日(木)まで)

2025年4月18日(金)から7月31日(木)の期間、「プロジェクト未来遺産2025」として、地域の文化や自然の保護・継承に力を注がれている市民団体の取り組みを募集しております。 地域の“たからもの”を100年後の子どもたちに伝えたい、そんな想いの下、自然や文化の保護・継承に力を注がれている皆さまのご応募をお待ちしております。
応募方法などの詳細は、以下のリンクから募集要項をご確認ください。
発行物
未来遺産運動では、多くの方々に身近な地域や全国各地の「プロジェクト未来遺産」に関心を持っていただくことで、地域を越えた新たなつながりを生み出し、全国に応援の輪が広がることを目指しています。